2014/03/31

Marché d'Aligre(アリーグルの朝市)


 パリで一番好きな朝市、それはMarché d'Aligre(アリーグルの朝市)。以前住んでいたところからも近く、その頃から足繁く通っていた。メトロ8番線のLedru Rollin(ルドリュ ロラン)駅から歩いてすぐの小道へ入る。
 ここは野菜や果物、チーズなどのテントだけでなく、常設の市場があり、いつもにぎわっている下町の朝市だ。そして私のお目当ては、奥の広場に並ぶ、アンティークの数々。アンティークと呼べないくらいのガラクタから掘り出し物まで、所狭しと並べられている。最近はパリ特集などでよく取り上げられているので、日本人の観光客の人もたくさんいると思うけど、私が住んでいる頃は穴場中の穴場だった。そのころから蚤の市通いもしていたが、ここは格段安い。何より、みんな気さくだ。最近はおしゃれなワインバーやCaféも増えてきたけど、やっぱり下町情緒は変わらない。広場には中華スーパーもあり、ニセ?キッコーマン醤油なんかも買ったりしてたな。

2014/03/30

右岸と左岸

 
 パリのRive droite(リヴ ドワット)『右岸』とRive gauche(リヴ ゴーシュ)『左岸』、どっちが好きか私は迷わず、右岸と答える。住んでいたところも全部、右岸だったし、そういえば、郊外に住んでいる友達を除けば、みんな右岸に住んでいる。まぁ、これは偶然だけど。
 どうして、右岸が好きなのか、何となくしっくりくるって感じだ。きっと、最初の直感が今も続いてる感じなのかな。理由はあんまりわからない。右岸はセーヌ川をはさんで北側、左岸は南側。右岸はどちらかと言えば、わいわいと活気に溢れていて、左岸は大人な雰囲気だと思う、ざっくり言えば。私はMarais(マレ)Bastille(バスティーユ)は目をつむっても歩けそうなくらいだけど、St-Germain(サン ジェルマン)を歩くと、ちょっと落ち着かないし、緊張気味になる。ホームとアウェイみたいなもんだ。フランスの友達もそんな風なことを言ってたな。
 そういえば、右岸はこわいからなるべく出かけないっていう、左岸に住むMadame(マダム)もいた。でも、右岸も左岸も大好きなパリに違いないのだけど。

2014/03/29

終わりのこない?洗濯もの

 
 フランスの洗濯の仕方に意義を唱える人はいないのだろうか?
 一軒家にはCave(カーヴ)『地下室』にランドリールームがある。広いスペースに、どでかい洗濯機とそれに見合ったどでかい乾燥機があり、アイロン台が常設されている。洗濯、乾燥の終わった衣類がショールームさながら、ずらーっとハンガーラックにかけられ、その他のものは積み上げられている。ここまでは、ちょっとうらやましい空間だ。

 フランス人の洗濯の仕方。。いつ終わるのだというくらい、長ーく回り続ける洗濯機に何の躊躇もなく、洗濯物を放り込み、知らん顔。気温設定もあるので、きちんと設定しなければ見るも無惨、扉を開けると、くちゃくちゃの衣類の塊になってしまっている。乾燥機に入れてからは、基本きちんと乾ききるまで回し続けるので、大人の服が子どもの服に大変身なんてことも。靴下なんて、赤ちゃんが履けそうなくらい縮んでしまう。
 パリでは外に洗濯物を乾かしてはいけないことになっているし、郊外の庭のある家でもまず、外には干さない。乾燥機にかけた後は、アイロン登場! ニットから下着まで、かけられるもの全てアイロンがけだ。赤ちゃんが履けるくらいになった靴下まで伸ばしつつ、丁寧にアイロンをかける。ちょっと、面倒くさい。一人暮らしならともかく、家族全員の量は半端ではない。だから、ハンガーラックにずらーっ、至るところに積み上げられた衣類があるのか。そして、終わりは来るのか??

2014/03/28

Sopalin

 
 フランス人の家のキッチンに必ずあるもの、Sopalin(ソパラン)。いわゆる、『キッチンペーパー』だ。しかし、このSopalin、料理に使うのではない。いや、何回かはフライパンの余分な油を拭いたり、野菜の水気を取ったりしたのを見たかもしれないが、これはれっきとした口を拭くためのナプキンなのだ。フランス人はテーブルセッティングのとき、トイレットペーパーの大きい版、くるくる巻かれたSopalinをテーブルにでんと置く。かわいくておしゃれなペーパーナプキンを使うなんて、よっぽど大切なお客さまが来たときか、気分のいいときか。
 今では普通の光景だが、でも、やっぱり、日本ではキッチンペーパー。。でも、繊細なおしゃれなペーパーナプキンよりも丈夫で使い勝手がよいのだ、うん。

2014/03/27

お皿タワー

 
 フランス人は食器を洗うのが苦手だと思う。まず、ある程度広さのあるアパートや郊外の一軒家には、食洗機があるが、キッチンの小さなアパートや一人暮らしのStudio(ステュディオ)『ワンルームマンション』には、食洗機を置くスペースなどない。そのかわり、せまいキッチンの中に洗濯機がでんと場所を取っている。
 小さい頃から手で食器を洗う習慣がないからか、食洗機を持っていない友達の家の流しの中は、大変なことになっている。ヴァカンス時期は時間もあるし、洗いものがたまるなんてことはあまりないのだが、平日は仕事や学業でへとへとになり、それどころではないらしい。
 
 前回パリへ行ったとき、泊まった友達の多くの家で、この光景が見られた。家中のお皿やコップが上へ上へと積み上げられている。どうしても使いたいものがあるときは器用に引き抜く。そして、週末はたまった洗いものを嫌々洗う。毎日洗っておけば、そんなことにならないのにと思ってしまうが、嫌なことは一気にということか。何とも、フランス人らしい。圧巻のお皿タワー、写真に撮っておけばよかったな。

2014/03/26

30, rue keller

 
 Bretagne(ブルターニュ)については少しお休みして、パリについてもちょっと。パリ滞在ではひたすらフランス人の友達に会う、街を歩く、蚤の市へ行く、おいしいものを食べるそして必ず、住んでいた思い出の場所を訪れる、これは、はずせない。
 はじめに住んだのはBastille(バスティーユ)から駅2つめのFaidherbe Chaligny (フェデルブ シャリニー)、次にサンマルタン運河のほとり、そして一番長く住んだ、『30,rue keller(ケレー通り30番地)Bastille(バスティーユ)からRoquette(ロケット)通りを歩くこと5分、rue keller(ケレー通り)が右手に見えてくる。ここには、日本のアニメやまんがを取り扱うお店や、今もあるのか?ゲイやレズビアンの人たちが集うスペース、若手クリエーターのお店が並ぶ。学校もあるので、子どもから大人、いろんな個性が見える通りだ。
 通りを最後まで歩ききると、映画『Chacun cherche son chat(猫が行方不明)』の舞台、Pause café(ポウズ カフェ)にたどり着く。ここはおいしくて居心地がいいので、いつも人で溢れかえっている。
 
 『30,rue keller(トラントゥ リュウ ケレー)は、日本に帰って来てからずっと、私がひとりでやっているSalon(美容室)の名前でもあり、夫婦でやっている撮影や雑誌の仕事、本などのもの作りをするときの名でもある。ちょっとマニアックな通りだけど、『rue keller』ぜひ行ってみてくださ~い!

2014/03/25

歴史好きのフランス人

 
 フランス人は歴史好きの人が多い。というか、かなり歴史に詳しい。
 例えば、一緒に出かけると、その町や建築物についてのあらましを語ってくれるし、絵画を観てもその時代の背景について説明してくれたりする。なぜ、こんなに詳しいのか。フランスの受け継がれているものを大事にしているからだろうし、そして、そうあることがフランスの文化だと教育されてきたからだろう。もちろん、私たちも歴史の勉強をしてきたはずだが、もうすっかり忘れている。でもフランス人の友達、Marie Eliane Danielleも、こと細かく、まるでその時代を生きていたかのように熱弁する。だから、一緒に出かけるとためになるし、よりフランスに近づける気がする。昔からフランスには歴女がたくさんいるのだ。

 そういえば、フランス人は昔の記憶を辿るとき、必ず西暦を使って言う。何年前にこうだったなんて言い方はしない。下手すれば、何年何月何日とか、詳細に覚えている。数字にはあまり強くないが、年号にはめっぽう強いなといつも感心する。数字に弱い話はまた今度!


2014/03/24

île de batz (バ島)

 
 フランスの田舎へ行ったら、少し足を伸ばして、島へ行くのもおすすめだ。フランスにはたくさんの島が点在している。下手すれば地図にも描ききれていないほどの小さな島もある。
 
 Plougasnou(プルガノー)から船で行くこともできる、île de batz(イル バ)もすてきなところだった。フランス語で îleとは島という意味である。一番近い町、Roscoff(ロスコフ)から船に乗って10分ほどで着いてしまうほどの距離だ。すぐそこに見えるので泳いで行けそうな感じに思えるほど。長い桟橋をひたすら歩くと、フェリー乗り場があるのだが、そちらのほうが遠くにさえ感じる。バ島へ行くお目当てはもちろん海なのだが、サイクリングも楽しい。レンタサイクルも港近くにあるし、小さな島だから細い小道も多く、車よりも自転車のほうが断然、便利だ。もちろん、用意して来たパンやハム、ビールやジュースなどのピクニックセットを持って出発。自転車で遠出して、海で泳いで、お茶してなんて欲張っていると、あっという間に夕方だ。
 島へ行くなら時間を調べて早く出かけたほうがいい。帰りの便も本数が少なく、早々と最終になったりするので、後ろ髪を引かれる思いでもうちょっと遊びたいなんてぐずぐずしていると、フェリーに乗り遅れてしまう。ホテルもあるが少なく、予約がなければ泊まれないかも。。気をつけなきゃ~!!!

2014/03/23

Baguette

 
 前回、朝食について書いたので、ついでにBaguette(バゲット)の話。フランス人の主食とも言えるバゲット。おいしいし安いしで、毎日飽きることなく食べられる便利なもの。でも、意外にフランス人は、あんまり好きじゃないとか仕方なく食べてる、そんな声も多数聞かれる。
 食事やFromage(フロマージュ)を食べていて、あともう少し欲しいなんてときに足りないと、ものすごく悲しくなるのに、余ってしまったときのほっとかれようったらない。テーブルの上にごろんと転がったままで、朝になると石のようにカチカチになっていたり、使った後のあんまりきれいじゃないリネンにくるくる巻かれていたり。。でも、カチカチになったバゲットを捨てないために、Pain perdu(パン ペルデュ) 『フレンチトースト』はできたし、カフェオレに浸しながら食べる習慣もここからきたんじゃないかなぁ。そんな食べ方もおいしいから、固くなったBaguetteも捨てたもんじゃない。普段はしないけど、フランスに行くとつい、カフェオレに浸しながら食べちゃうもんな。

2014/03/22

Petit déjeuner

 
 のんびりできるヴァカンスは、フランス人にとって、なくてはならない貴重な時間だ。日本と同じで都会に住めば住むほど、いつも時間に追われている気がするのだ。パリに住む友達も口を揃えてこう言う。「パリにいると一日があっという間で、毎日、同じことの繰り返しでストレスがたまる」と。
 パリに住む友達の平日の朝は慌ただしい。パリMarieの家では、子どもたちはコーンフレークを立ったままかき込んでいたし、パンを手に持って歩きながらなんて光景もよく見る。友達のSophieは出勤の車に、コーヒーや紅茶を入れたマグカップをそのまま持ち込んでいた。とにかく、平日の朝はのんびりなんてしていられない。近くのBoulangerie(ブランジュリー)に行って、クロワッサンを買って来てゆっくり食べる、なんて朝の光景は見たことがない。ただ、週末はのんびりと朝の時間を過ごす。バゲットやクロワッサン、そして新聞を買って来て、ゆっくり時間をかけ何杯もカフェオレを飲む。庭やテラスで陽を浴びながらの朝食は何だか優雅だ。
 
 Plougasnou(プルガノー)のシャンブル ドットの朝食もカフェオレに手作りジャム、甘いガレット好きなだけ。何とも言えない至福の時だ。海が見渡せ、猫や鳥たちもにおいを嗅ぎ付けやってくる。普段はスイスに住んでいるMarie-Franceもここにいるときのほうがのんびり過ごせると言っていた。フランスののんびりとした朝は一度味わうと忘れられないな。

2014/03/21

Chambres d'hôtes

 
 Plougasnou(プルガノー)の楽しみのひとつは、Marie-FranceがやっているChambres d'hôtes(シャンブル ドット)に泊まることだ。友達Marieの実家は合宿状態で寝るスペースが限られてるので、いつも息子はMarieの実家、私たちはMarie-Franceのところに泊まることにしている。彼女は雑誌のジャーナリストで、マリークレールなどのインテリア関係の仕事をしていた。なるほどのセンスのよさだ。家中、ステキなアンティークに囲まれ、どれもこれも欲しいものだらけ。春暖かくなってから寒くなる10月までの間、自分たちも暮らす家の2部屋を貸しているのだ。奇遇にも初めての客が私たちだったということもあってか、すぐに仲良くなった。一緒にアンティークショップに出かけたり、朝市に連れて行ってもらったり、友達Marieの家族も交えてApéro(アペロ)を楽しんだり。
 
 最後に行った年、初めて家族3人で泊まった。なぜだったかは覚えていないのだが、、Marie-Franceは「友達だから、宿泊代はいいから」と言ってくれた。何だか気持ちがうれしすぎて、泣いちゃったのを覚えている。しばらく行けていないけど、手紙が時々届く。『今度はいつ来るの?』と書かれてあるのが、ほんとにうれしい。Chambres d'hôtesはアットホームで、フランス人の生活もちょこっと垣間見えたり、泊まってる人とも仲良くなれたり、楽しいことがいっぱいなのでおすすめで~す。
 

2014/03/20

Morlaixの夏祭り


 田舎で過ごすヴァカンスの楽しみのひとつに夏祭りがある。村や街ごとに開催される、いわゆる盆踊りや花火大会と同じ感じだ。
 Morlaix(モルレー)の夏祭りは5日間ほど続き、人で溢れかえる。夕方から日付が変わるころまで大盛り上がりだ。ミュージカル風のお芝居だったり、町を練り歩くお笑いパフォーマンスだったり、参加できるゲームだったり、プログラムを手にいろいろ見て回るのも楽しい。あちこちで伝統的なダンス(ちょっとしたフォークダンスみたいな)を踊る輪がいくつもでき、そこにいるみんなが家族や友達のような、そんな錯覚におちいる。出店もたくさん出ていて、夏祭りの定番中の定番、ムール貝やFrites(フリット)、Bretagne名物、そば粉で作ったガレットを食べるのも楽しみ。あ~、世界中どこでもお祭りってやっぱり楽しいな。

2014/03/19

Apéro

 
 フランス人はおいしいものが大好き。俗にいうGourmand(グルマン)『食いしん坊』だ。食事にはこだわりがあるし、食文化を大事にしている。普段の食事でも前菜、メイン、デザートの順に出てくるのは当たり前だし、その季節や気温に合わせたワインをセレクトし、食後のFromage(フロマージュ)『チーズ』も欠かせない。
 でも同じくらい欠かせないのはApéro(アペロ)だ。食事前にポテトチップスやナッツなどを食べながら、Apéritif(アペリティフ)『食前酒』を飲む。日本なら「ごはんの前に何を食べてんの~!」ってことになるところだが、これもれっきとした食事の一部だ。でもApéroでけっこうお腹いっぱい、なんてことにもなりかねないので要注意。
 
 さてBretagne(ブルターニュ)といえば、Cidre(シードル)。りんごから造られる発泡酒で、Normandie(ノルマンディー)地方のものも有名だ。アルコールの強い人にとってはジュースだが、弱い私にとってはグビグビいっちゃって、酔っぱらってしまう危険な飲みものだ。でもおしゃべりしながらのApéroは楽しくて、ついつい飲み過ぎてしまう。Apéroを思いついたフランス人よ、ありがとう~!!!

2014/03/18

トイレ事件

 
 唐突だがフランスのトイレ事情は極めて厳しい。数も少ないし、きれいなトイレもまだまだ少ないから、外出すると探しまわる羽目になる。フランス人の友達と一緒に出かけても、一番に「トイレ~」と言い出すのは私だし、トイレ探しで疲れてしまうこともしばしば。フランス人はトイレが遠いのか、はたまた行くのが面倒なのか。。
 家でのトイレ事情はちょっと変わっている。いろんなものが浮いていて、ギョッとすることが度々ある。だれかが夜中にトイレに行っても、周りの人を起こさぬよう流さない、なんてこともあるので朝一番でトイレに行こうものなら。。やさしい気遣いだが、あまりうれしくもない。
 Bretagne(ブルターニュ)Marieの家でも事件が起こった。トイレに行くと何かが浮いている。何かの塊だ。得体の知れないその塊を見て、私は思わず叫びながら外に出た。声を聞きつけ、みんながやって来たが、その正体がわからない。大騒ぎしていると、Marieがやって来た。「ツナ缶が古くなったから捨てたのよ。」そうだった、フランスのトイレは古く、水圧も弱くて流れにくいのに、フランス人はトイレにいろんなものを捨ててしまう。
 
 友達のIsabelleは娘Kiraが大切にしていた金魚が死んだとき、「Au revoir!」さよなら〜と言って金魚をトイレに流したらしい。私はびっくりして「えっ、何で?」と聞くと、「水の中の生き物は水にかえしてあげなきゃ。」まあ、一理あるが。。Marieにその話をすると、「わかる~!!!」フランス人、恐るべし。

2014/03/17

MarieのBretagneのお家


 友達Marieの実家はMorlaix(モルレー)から車で10分、Plougasnou(プルガノー)の中心地からほど近い場所にある。絵本に出てきそうな、何ともかわいらしいお家だ。小さい頃、お父さんの仕事の都合でアフリカで育ったMarieは、帰国してからParisへ出るまでここで育った。
 長期休暇や夏のヴァカンス時期になると、いろんなところからみんなが集まってくる。Marieの家族、Bruxelles(ブリュッセル)に住む姉妹家族、子どもたちの友達もパリからやってくる。そのうえ、私たちも加わるとちょっとした合宿状態だ。広い庭でサッカーをしたり、ハンモックで昼寝したり、テラスでお茶したり、それぞれがそれぞれの時間を過ごす。フランスの友人とのヴァカンスはとっても心地よい。つかず離れず、でもおいしいものを食べるときや楽しいことをするときは一緒。これは普段のつきあい方にも共通している。気を遣わないから楽ちんだ。

2014/03/16

Plougasnou


 Bretagne(ブルターニュ)にはBreton(ブルトン)という昔ながらの文化が残っている。言語もそのひとつだ。このあたりにはPlouがつく地名がたくさんあるのだが、PlouBreton語で村という意味らしい。フランスの小さな村の中心は遠くからでもすぐわかる。小高い丘に建物が集まっていて、教会の十字架が空に向かって伸びている、そこが村の中心だ。どんな小さな村にもBoulangerie(ブランジュリー)Tabac(タバ) いわゆるタバコ屋さんが一緒になったcaféがある。フランス人になくてはならないこのふたつは大体あるものだ。
 Plougasnou(プルガノー)の中心から歩いてすぐのところに海は広がっている。Bretagneの海は青くて深いというより、白くて広い。海の水も冷たい。でも、パリに住む人にとってヴァカンス=海、水着という図式はできあがっているので、どんなに肌寒くても浜辺に寝転んで肌を焼く。バゲットにハム、サラダ、ポテチを持ってピクニック気分がフランス人流。あと、ゆでたまごを持って行く人も多いな。

2014/03/15

Bretagne

 
 フランスの田舎でどこが一番好き?と聞かれると困ってしまう。それぞれの地方のよさがあり、文化や言葉もそれぞれ違っていてどこへ行っても楽しい。でも一番落ち着くところはBretagne(ブルターニュ)かもしれない。大好きな友達、Marieの実家がある。私たちも何度も夏のヴァカンスをそこで過ごした。
 Bretagneはフランスの北のほうに位置し、夏でも涼しい。天気が変わりやすく、晴れていたのに急に雨が降り出し、上着を着ないといられないってことも多々ある。でもそんな気候にもかかわらず、夏にはフランス各地からヨーロッパ中から、ヴァカンスを楽しむために人々が集まってくる。Marieの実家はMorlaix(モルレー)からほど近い、Plougasnou(プルガノー)という村のそばにある。

2014/03/14

田舎

 
 フランス滞在中の大半を田舎で過ごす、それが私たちの旅の常だ。行き先はパリへ着いてから決める。友達の実家、友達の兄妹の家、友達の友達の家、みんなでヴァカンスを過ごす。
 フランスの田舎はおおらかだ。人も自然も広大だ。時間はゆっくり流れ、昼からワインを飲み、子どもたちは裸足で走り回る。食べて飲んで、喋って、笑って、寝る。人生の楽しみ方を知ってるフランス人はすてきだ。

2014/03/13

お気に入りの場所

 
 フランスの何がいいって、どこでも絵になるところだと思う。フランス人は掃除があまり得意でない人(意外に雑?)が多い。いらなくなった雑誌の山も、捨てなきゃいけない大量の書類もオブジェのように積み重ねたり、床に置いたり、意図しているのかいないのか。。ただ、片づいていないなかでも自分のお気に入りの場所は、花や思い出のものを飾ったり、きちんと整えられている。これでバランスがとれるのか、絵になってしまう。子どもの部屋もそんな感じ。小さい頃からのすてきな感覚だな。

2014/03/12

On va quand même à Paris!

 
 私はパリに住んでいた。フランスは日本に帰ってきてからも、子どもと一緒に何度も訪れている大好きな国だ。好きが高じて『やっぱり、またパリへ行こう!』という本も書いた。でも、まだまだ書き足りない。
 好きな理由はたくさんあるけど。。おいしいものがたくさんあって、買いものも楽しい。蚤の市も必ず行くし、地方ものんびりできる。でも一番は家族みたいな友達、何でも話せる大好きな友達がいるからだ。クールに見えて実は意外にお茶目でかわいい、でもとんでもないことを平気でしでかす、そんなフランス人のこと、フランスのいいところ、えっと思うようなこと、いろいろ書いていきたいなと思う。