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2015/04/30

星空


 フランスの海辺の町が好きだ。海からなだらかな坂道がのびていて、道を挟んでアパートや店がが建ち並ぶ。日本の田舎だと町の中心でなければ、海のすぐそばには山があるイメージだ。私の生まれ育った瀬戸内海はそんなところが多い。けれど、フランスの田舎はなだらかな丘が続いているイメージだ。

 フランスと日本、やっぱりいろいろ違いがある。町や建物、海や畑すらも何か違うのだ。建物の造りや看板とかで見分けるのではなく、木や草花も何か違う。もちろん、同じ植物もあるし、自然は何ら変わらない。けど、うーん、どこがどう違うとはっきり答えられない。まぁ、とにかく低くて広い感じがする。そう、なだらかな丘がたくさん連なっているのだ。だから遠いところまで見渡せる。そして空が低いところにあってこれまた、広い。そりゃそうだな、日本よりもはるかに大きいんだから。。これじゃぁ、全然説明になってないな。
 
 Isabelleの実家、Bergeracで見上げた星空もとっても広くて、とってもきれいで、変な言い方をすればプラネタリウムのようだった。日本だって田舎だときれいな星空は見れるけれど、あんなに広い空がない。息子はそんな星空を見て感動していたなぁ。

2014/07/12

Cyrano de Bergerac


 このブログにもよく出てくるIsabelleの実家は、Bergerac(ベルジュラック)という町にある。何だか、聞き馴染みのあるこのベルジュラックとは、Cyrano de Bergerac(シラノ ド ベルジュラック) から取ったものだ。17世紀、フランスに実在した、剣豪であり、詩人でもあったシラノ。Gérard Depardieu(ジェラール ドパルデュー)主演で映画にもなっているし、小説、戯曲としても親しまれている。

 フランスでは、こんなふうに歴史上の人物の名前が、町や駅名、通りの名前となっていることがよくあるのだ。メトロの駅名、Pasteur(パストゥール)やVictor Hugo(ビクトル ユゴー)もそうだ。そんなところを気にしてみると、なかなかおもしろかったりする。日本だったら、野口英世町とか安部公房駅とかになるのかな、慣れない感じだけど。
 これだったら地理も歴史も、もっと楽しみながら勉強できるんじゃないかなと思ってみたりして。

2014/07/06

電波


 今どきは携帯電話も普及して、いつでも、どこにいても連絡が簡単に取れ、ほんとに便利だと思う。たまに山奥に実家があるとか、出掛けたキャンプ先とか、ごく稀に携帯がつながりにくいってことがあっても、音信不通になるなんてことはめったにない。

 何度も出てきたIsabelleの実家は、しつこいようだけど、想像を遥かに超えるぐらい広い。そして、人里離れた田舎なので携帯の電波の届きが悪い。広い敷地の一カ所にだけポイントがあり、そこで電話をかけるしかない。それじゃあ、家の電話にかければいいじゃんってことなんだけど、日中は外でくつろいだり、プールにいたりで家の中にいないし、とにかく広すぎて電話の音が聞こえない。Isabelleが実家に帰ると、何日も連絡がつかないなんてことになり、伝書鳩でも飛ばしたい、そんな気持ちにさえなる。
 
 普段、ひとりで暮らすIsabelleのママは大変じゃないのかなと思うけど、毎日、家の諸用事をしてくれるClaudと週に2, 3回は家の掃除をしに来てくれる人がいて、何ら困ることはないらしい。日々の退屈さはポーカー仲間のおかげでないと言っていた。
 数年前、近くにインターネットカフェができたらしい。Isabelleのママはそこに通っているようだ。あれ、そんな近くにそんなのができるのなら、家の中にも電波が届くようにしてあげればいいんじゃない?

2014/07/05

移動パン屋さん


 パリには、Boulangerie(ブランジュリー)がこれでもかというぐらいある。例えていうなら、東京のコンビニくらいの感じだろうか。ちょっと歩くと、また目に入る、そんな感じなのだ。日本の田舎と同じく、フランスの田舎も車がないと生活できない。日本よりも遥かに敷地面積が広いフランスだから、隣の家を探すのすら困難なところもある。
 
 Isabelleの実家はBergerac(ベルジュラック)から車で20分ほどのところにある。隣の家は遥か遠く、あるのは広大な自然だけだ。買い物も大変だ。週末に開かれるMarchéで果物や野菜、チーズを買い、少し離れたスーパーに買い出しに行く。困るのは毎日食べるパン。すぐに固くなってしまうバゲットを買い置きするわけにはいかない。この辺りでは、週に2回、移動パン屋さんがやってくる。車に載せられたパンは出来立て、というわけにはいかないけど、今朝焼いたものを持って来てくれる。特に、高齢者家族にはありがたい存在なのだ。昔、私の住んでいた田舎でも車でパンを売りに来ていた。そのまた、少し前はロバが運んで来ていたのだが、きっと、ここフランスでも昔はそうだったんじゃないかな。移動パン屋さん、小さな村ならではの工夫だ。
 
 ちなみに村に唯一あったCaféは、数年前になくなった。Isabelleの実家から歩ける距離にあり、人口200人ほどの村なのにいつも繁盛していた。さて、今はどんな風になっているんだろう。

2014/04/11

Bergeracのお祭り

 

 Bergeracはフランスの南西部にあり、スペインからも近いからか、住んでいる人たちも陽気で明るい。夏になると、至るところで夏祭りやイベントがあり、みんな、一晩中、生バンドに合わせて踊る。Isabelleの実家も普段は人口200人ほどの小さな村なのに、どこからか人が集まってきて、さながら、村がGuinguette(ガンゲット)、そう、『ダンス酒場』に大変身だ。そういえば、フランスのお祭りでは、会議で使われるような長テーブルが並び、知らない人同士、向かい合って、肩を並べて食事を楽しむ。そこにいる人たちみんなが、大家族のようで微笑ましい光景だ。この辺りのお祭りでは、パエリアが欠かせない。1メートルくらいの巨大な鍋に山盛り作られるパエリアは、ほんとにおいしい。それに、お祭りの定番ムール貝とワインがあれば、完璧だ。
 
 フランスは地方によって文化や慣習が様々で興味深い。そうだ、プールで泳ぐとき、Isabelleたちは上を付けていなかった。トップレスだった。。スペインでトップレスビーチに行ったことはあったが、家のプールで、しかも友達が何も付けていないなんて。。いやー、みんながはずしていると、付けてるこちらのほうがおかしい感覚に陥るのよね、不思議と。

2014/04/10

プールでの出来事

 
 Isabelleの実家でのみんなの過ごし方、食べて飲んでしゃべってプール、こんな風に一日を過ごす。大自然の広い草原の中にプールとは、何とも贅沢だ。好きなときに好きなだけ、泳いだり、プールサイドでのんびり過ごす。

 Isabelleの娘、Kiraは小さいときから水の中が大好き。泳ぐというより、水とたわむれるという感じだ。赤ちゃんのころから、ドボンと水の中に沈んだかと思えば、しばらくして浮いてきて、顔を出して息をする、また潜るを繰り返し、まるで人魚のようだった。うっとりするくらいの泳ぎっぷりなのだが、ちょっとギョッとすることも。。赤ちゃんのときならまだしも、物心つくようになってからも、プールの中でトイレを済ませてしまうのだ。小さいほうだけでなく、大きいほうまでも。プカッと浮いているあれを、Isabelleが虫取り網ですくっていたのを何度も目撃した。やるほうも採るほうも豪快すぎる。でも、Isabelleが怒ったりしたのを見たことがない。そのおかげか、Kiraは天真爛漫にすくすく育っている。12歳になった今はさすがにやっていないと思うが。。今度、聞いてみよっと。

2014/04/09

Isabelleの実家


 同い年のIsabelleの実家は、フランスの南西、Bordeaux(ボルドー)から電車で1時間ほどの町、Bergerac(ベルジュラック)のはずれにある。今は、イギリス人のMarkと12歳になる娘Kiraとアイルランドに住んでいる。
 
 初めてIsabelleの実家へ行ったその頃、Isabelleはイギリスの南部で暮らしていた。私のフランス滞在に合わせて実家に帰るから、遊びにおいでとの誘いを受け、息子とBergeracへ向かった。同じ日の早い時間に到着予定だったが、なぜか、まだ到着していなかったIsabelleに代わって、ママがお迎えに来てくれた。さて、車で到着したIsabelleの家がなんとまぁ、すごいの一言。家の入り口は20メートルほどの木のアーチが続いていて、トンネルのようになっている。古城のような佇まいのお家と、離れにはゲストハウスが。そして、敷地が10ヘクタール。見渡せるもの全てがIsabelleの実家というわけだ。プール、テニスコートもあり、さながらリゾート施設のようだ。
 結局、ストのため飛行機が飛ばず、Isabelleは不在。一日目は4歳の息子と離れのゲストハウスに泊まった。しかし、今だから言えるがあまり眠れなかった。まわりに家は一軒もない。自然だらけで電気を消すと、真っ暗だ。ママたちが暮らす家は寝るとき、雨戸をしっかり閉めてしまう。しかも、ゲストハウスの入り口の古い錠前は壊れていた。何度も訪れている今なら、何にもこわくないのだが、あの時は初めてだった。こわくて、あまり眠れなかったのだ。
 
 次の日にやってきたIsabelleと再会を果たしたが、その話をすると笑われた。「こんな田舎に泥棒なんか来ないわよ。まっ、野生の動物たちが来ることがあってもね」 まさしく、そんなところ。