2015/01/31

Gini


 Marieの家にどこからともなくやって来て、いつの間にか帰って行く Zini(ジニー)。それがごく自然で普通のことだったので、初めて会った時、きっと親戚の人なんだろうなと思っていた。
 
 ある日、Marieがこう言った。「Ziniは友達の友達だったの」その友達とはもうすっかり会わなくなってしまったのに、Ziniは家族のようになっていた。子供たちにとっては、まるでおじいちゃん。子供たちの送り迎え、Marieが留守の間のごはんの支度から片付けまで、何でもやってしまう。
 そんなZiniは悠々自適なひとり暮らしで、その頃もうすでに仕事はしていなかった。それまで何をしていた人なのか、年齢はいくつだったのか、ほとんどZiniのことを知らないまま、でもいつもMarieや子供たちのそばにいたから、私たちも身近な人だった。亡くなってから、もうすでに3年が経つけど、Ziniは一体何者だったのか、謎のままだ。そんなZiniの住んでいたアパートに今、MarieとDianeは暮らしている。ステキなつながりがうらやましいな。これもフランス人。

 

2015/01/30

野生の動物


 先日、河口湖の近くの村 で野生の猿を見た。民家の屋根や通りを右往左往する猿を見るのは初めてだ。田舎に住んでいた頃でも、なかなか野生の動物に遭遇することはなかった。野良犬に追いかけられたり、近所で飼われていた山羊に追いかけられたことはあるけど。。

 フランスの田舎でも、野生の動物を見ることがよくある。以前にも書いたけど、ハリネズミを道端で見かけたことがある。これには正直驚いた。どこの田舎でも、鹿やイノシシはいるけれど、Isabelleの実家、Bergeracで夜な夜な、何かの遠吠えを聞いた。「 この遠吠えは何の動物?」「オオカミみたいな動物よ。日本にもいる?」とIsabelle。とにかく、鳴き声はオオカミそのものだ。夜、明かりのほとんどない野原から聞こえてくる遠吠えはちょっと怖い。結局、何だったかはわからなかったけれど。。
 
 野生ではないけれど、Isabelleの知り合いの家で飼っている馬は、広い敷地のどこにいても、名前を呼ぶとすぐに駆け寄ってくる。ちょっと驚きの光景。まるで犬みたいだった。あれ、馬ってこんな動物だった?

2015/01/29

フランスのホテル


 この間、温泉に一泊した時、前日に宿を取った。まぁ、これはいつものことだけど、ネットで簡単に予約できる今は、ほんとに便利だなぁと思う。最近では海外へ旅する時もネットで予約するけれど、昔は行ってから探すのが当たり前だった。日本で取ると高くつくし、どんなホテルかわからないのは嫌だ。でも時間がない時は面倒だし、時間の無駄だ。しかも、何軒か回って品定め、料金の比較をしていると露骨に嫌がられるから、ほどほどにしなきゃならない。

 フランスの地方に行った時はいつも、その場で値段交渉する。もともと高いホテルを選んでいないのだけど、それでも、少しでも安く泊まれればうれしい。連泊するなら尚更交渉できる。これが、案外すんなり成功するから、言ってみるものだ。
 どこの国のホテルでも、やっぱり値段に比例するなと思う。部屋やバスルームはきれいにしてあるかとか、タオルの質はいいかとか。。ただ、どこのホテルも、そこそこ朝食はおいしい。もちろん、料金は別にかかる。外のCaféで食べる朝食も好きだけど、お皿やカップがカチャンカチャンと鳴る音や、コーヒーのいいにおいがふんわり香る、朝のホテルの朝食も大好き。パックに入ったバターやジャムですら、おいしく感じられる。朝からパンの食べ過ぎ、コーヒーの飲み過ぎで動けなくなるから、要注意だけど。。

2015/01/28

買い置き


 我が家はみんな食いしん坊だから、ちょっと何か食べたいと思った時にすぐ行ける、コンビニがないと困ってしまう。ほんとはなくてもいいんだろうけど、買い置きしてないものがつい食べたくなるんだから、仕方がない。

 フランスにはコンビニはないし、日曜日はスーパーもほとんど開いていない。Marché(マルシェ)では買えないものが多いし、だから常にCave(カーヴ)には、山のようにストックされた食料品が置かれている。さながら、ちょっとしたお店のようだ。例えば、缶詰、コーフレーク、賞味期限の長い牛乳、ペットボトルの ミネラルウォーターにジュースなど、など。もちろん、ポテチやクッキーなどのお菓子も買ってある。だから、郊外の大型スーパーに時々、家族全員で出かけては大量の食料品を買い込んでくる。最近では、日本にも郊外型のでっかいスーパーを見かけるようになったけど、やっぱり袋は大きいし、入ってる個数が多い。よーく見ると、そこにしかないようなものもあるから、ちょっとした発見もある。子供用の服やおもちゃはパリの中では見かけないようなのが、格安で売られていたりするからおみやげにもいい。 置くスペースも広いからか、地方の名産コーナーなんかも充実していて楽しいし、やっぱり、大きいスーパーは楽しい。
 フランスにコンビニができても、たぶん流行らないだろうな。この買い置きがフランス人は好きだから。
 

2015/01/27

タイル


 フランス人の友達の家には、タイルがよく似合う。キッチンやバスルーム、部屋のカウンター、庭の花壇などに好んで使われている。よく見ると、町のあらゆるところでタイルは使われていて、地方ごとに絵柄や色、質感も違い、とても興味深い。

 我が家は築 40年以上の家だから、トイレもお風呂場もタイル張りだ。でも、今どきはそうではないらしい。確かに暑い夏はいいけれど、冷えるタイルは寒い冬には向かない。それに湿度が高く、カビやすい日本の気候には、向いていないのかもしれない。でも同じようでも、ひとつひとつ微妙に違うタイルはかわいいし、丁寧に貼られる作業を思うと、まだまだ残ってほしいと思ってしまう。
 
 フランスの地方のおみやげ屋さんには、コースター代わりの少し大きめの タイルが売られていたりする。よく買っている人を見かけるけれど、ちょっと重いおみやげになってしまい、なかなか勇気が出ない。
 コースター、あると便利だけど、なかなか気に入ったものがなくて、フランスで買ったアンティークの布を折り畳んで使ったりしている。タイルと コーヒーカップはお互いがぶつかって割れそうで、使いづらそうだ。あっ、そういえばフランス人の友達に、 Nantes(ナント)の名物、LU(リュ)のビスケットの形をしたコースターをもらった。絶対、自分では買わないけれど、意外とかわいい。いつか、これでお茶を出そうと思いつつ、でもやっぱりむず痒い感じがして、これで出せない。
 あれ、ずいぶん話が逸れてしまったけど、カラフルで小さな四角いタイルがとても好き。Mosquée(モスケ)のタイルも大好きだ。

2015/01/26

捨てる?


 ここで、フランス人はこうだ、なんて書くと、そうでないフランス人に悪いなと思いつつ、いつも書いてしまう。。
 
 何でフランス人は、最後まで使い切るのが苦手なんだろう? フランス人の友達の家に泊まるといつもそう思う。はじめの頃はよくこう聞いていた。「どのシャンプー、使えばいい?」そう、あまりにもたくさんのシャンプーが並んでいて、家族それぞれが個々のものを使っているのかと思ったからだ。「どれでもいいわよ。好きなの、使って」振ってみると、どれもほとんど入っていない。なぜかほんの少し残した状態で置かれている、というより、放置されているのだ。トリートメントや歯磨き粉、いろんなものがそうだ。フランス人の友達の家のあらゆる場所に、使い切ることも捨てることもできないものが並んでいる。
 全然違う話だけど、こんなような日常品をいつもフランスから買って帰る。買って帰るのはいいけど、なかなか容器が捨てられない。そんなに大したものでなくてもだ。だからついつい、使いきる一歩手前でちょっとやめてみる。で、しばらくそんな状態で置いておいて、眺めて、それから観念して、使い切って捨てる。いや、時々捨てて、時々残しておく。
 フランス人の友達も、これに近いのかな? と思ったりして。何だか捨てたり、使いきるのがもったいなくて放置してしまうのかな。現に同じものはひとつもなくて、どれも全て違う種類のものだ。なんて、こじつけていろいろ考えてみたり。。たぶん、ただ単に面倒なだけだと思うけど。。
 
 

2015/01/25

Bateaux Mouches


 フランスの地方の様々な観光地へ行くとよく見かける、道を走る小さな電車。パリのモンマルトルの坂道も走っている。日本では遊園地なんかで走っているのを見かけるけど、子供の乗車率が圧倒的に多い。でも、フランスでは子供よりも大人のほうが楽しそうに乗っている気がするのは気のせいか。。

 パリの観光に欠かせないのが、セーヌ川を行き来している遊覧船。その中でも一番有名なのは、Bateaux Mouches(バトー ムッシュ)。右岸と左岸を眺めながら観光できて、案外楽しめる。
 パリに暮らしていた頃、日本からやって来た友達と初めて乗った時のこと。セーヌ川にはたくさん橋が架かっていて、それを見ながらの船上もなかなかのもの。その日はとっても天気がよく、橋の上を歩く人も多くいた。遊覧船も満員でみんな、それぞれの時間を楽しんでいた時、頭上で何かが爆発したような 大きな音がした。一瞬、みんな凍りついたけど、すぐにその正体がわかった。誰かが橋の上から膨らませた袋を叩いて割ったようだ。凄い音と共に白い粉が降ってきた。あっという間に船に乗っている私たちは真っ白に。。みんな、唖然。。でもその後、笑いの渦で包まれ、誰もやった人のことは気にもとめず、大口開けて笑ってた。服は汚れてしまったけど、たぶん小麦粉だったし、こんなのもたまにはいい。

2015/01/24

モロッコ


 昨晩は久しぶりのモロッコ料理。モロッコにはずっと行きたいと思っているのに、なかなか機会がなかった。パリに暮らしている頃、よく格安モロッコツアーが出ていて、行きたいなとずっと思っていた。フランスからモロッコまで飛行機で約3時間。安くて近いからいつでも行けると思い、結局行かずじまい。。日本からは直行便がないから、今は高くて遠いところになってしまった。

 フランス人は モロッコ料理もよく食べる。作るよりもお店に行くことのほうが多い。で、時々、出前も取る。お店で出すものと同じものを頼むと届けてくれたりするのだ、ご近所さんだからという理由の場合が多いけど。パリの一皿は山のようにクスクスが載っていて、何人かで分けるとちょうどいいくらいの量だ。
 そういえば、旦那さんがモロッコ大使館で働いていた友達が、少しの間、日本に住んでいた。私のイメージでは、クスクスが主食だと思っていたけど違うらしい。「毎食、パンを食べるのよ」と。だけど、東京には手頃なパンが売られていないと嘆いていた。
 友達はあまり日本に馴染めず、結局、帰国が決まると喜んで帰ってしまった。その頃はSNSツールもほとんどなく、電話口で住所を聞いたけど、ややこしい住所で。。結局、音信不通になってしまった。モロッコに行くなら、彼女を尋ねて行きたかったな。
 

2015/01/23

バゲットの先っぽ


 フランスのパン屋さんでバゲットを買ったら、日本のパン屋さんのように袋に入れてくれたりはしない。そう、映画なんかでよく見る、持つところに小さなペーパーが巻かれ、一本まるごと手渡されるのだ。この状態で渡されるとつい、先っぽをかじってしまう。よーく見ると、あの人もこの人もみんな、かじっている。
 
 バゲットをテーブルへ出す時、日本は斜めに切って出す。見栄えがいいからだろうか。フランスではまっすぐ切るのが当たり前だ。乾きやすいバゲットは、切り口が小さいほどよいのだ。フランスの家庭では、切って出される時もあれば、バゲットごとテーブルにポンと置かれて、各自で切ることも多い。切り分けられたバゲットもまた、一口大に手でちぎって食べるのだから、どんな形でもいいんじゃないかなとも思う。
 バゲットを初めて食べたのはいつだろう。田舎には小さい頃、バゲットが売られているパン屋さんなんてなかった気がする。うん? でも、フランスパンって名前のパンがあったような。。 フランスのバゲットって言われるとだいぶ違うけど、でもパンとしては案外好きだった。どこで買えたのか、カマンベールとかパテとかをつけて食べてた記憶が。。あ〜、その頃から好きだったんだなぁ、本物とはちょっと違うけど。

 でもやっぱり、フランスの焼きたてバゲットの先っぽは、おいしい。
 

2015/01/22

ほっかむり


 とにかく寒い。やっぱりだ、受験シーズンには雪が降る。寒いうえに天気がよくないから、余計に寒さが身にしみる。こんな日の洋服選びはあったかいものをたくさん着るに限るけど、仕事や家事をこなすにはどうしてもジャマになってしまう。

 そんな時、便利なものはストール。ストールでのほっかむりを、フランスでよく見かける。すっぽり頭から首にかけて覆い隠してしまう巻き方のことだ。日本で言う、真知子巻き。ほんとに風を通さなくてあったかいし、こう、守られてる感がある。でも、視界が狭まるし、動きづらい。
 雨や雪の日には、こんなおばあちゃんにも出くわす。頭にナイロン製のフードを被っているおばあちゃんだ。そして、靴カバー。どちらもきっと、日本でも売られているのだろうけど、着用している人になかなか出会わない。でも、フランス人は傘をさすことが好きではないし、手がふさがっている時にも便利だ。それらは透明のものもあるけれど、花柄などの模様入りもある。ナイロンだから、使い捨てで値段も安い。自分が被るかどうかは別として。。これ、どうにか日本で流行らせたいなぁ。 

2015/01/21

毎日?


 最近、日本でも、毎日ではなく、何日かに一回しか髪を洗わない人が増えているらしい。朝シャンが流行ったり、朝も夜もお風呂に入る人も多いのに。。つい最近、某雑誌の取材でもそんな話を聞かれた。「最近、芸能人の間でも流行ってるらしいですね。ほんとに洗わなくても大丈夫なんですか?」と。まるでフランス人みたいだ。今の季節なら湿度も低く、汗もかかないからいいんだろうけど。。そんなことを言っていたら、友達がこんな話をしてくれた。「私の周りの日本人の友達にも、何人かいるよ」と。

 以前も書いたように、フランス人はお風呂に何日も入らなくても、平気だ。顔もあまり洗わない。でもそれは、あながち間違っていないのかもしれない。湿度も低く、 水道から出るのは硬水。洗うだけでガビガビになってしまうのだ。化粧もほとんどしないし、髪に何かつけることもあまりしない。汚れていなければ、必死にゴシゴシしなくてもいいのだ。脂分が摂られることを極端に嫌うフランス人。だから洗わない。フランス人の友達が言っていた。「頭なんてかゆくなったら洗えばいいんじゃない?」と。そういうこと? まぁ、そうかもしれないな。 

2015/01/20

ポチはパリジャン


 私にとって、家族の中で一番古い付き合いは、今はもういない愛猫ポチ。もっとブログに登場してほしいと言われるのだけど、実はフランスでのポチの写真があまりない。パリに暮らしていた頃のモノクロのポチは、たくさんいるのだけど。。それもそうだ。フランスからポチを連れて帰ってきてから、私たちがフランスを訪れている時は、ポチはずっとお留守番だったのだから。。

 今でもよく思い出す、ポチと初めて会った時のことを。やせ細って、薄汚れていたポチ。初めて暮らしたアパートの中庭で、住人たちが代わるがわるごはんをあげたりしていた。フランスの飼い猫は、生まれてすぐ、耳に登録番号を刻印する。いわゆる、タトゥーだ。これを辿れば、飼い主を見つけることができたかもしれない。でも人懐っこいポチを飼うことに決めてしまった。そしてパリで生活を共にし、帰国する際に連れて帰ることを決め、最後の時まで日本に暮らした。外の楽しいことを知るポチを家の中に閉じ込め、おいしい物の味も知っているのに、病気した時から療養食しか食べていなかった。そして、私たちがフランスへ行く時はいつもお留守番。それでほんとに幸せだったのかなと思ったりして。。
 未だに、これが一番よいことだったのか、もっと何かしてあげられたんじゃないかな、とついつい思ってしまう。。動物と一緒に暮らすということは、きっとそういうことなのだと思う。でも、ひっそりと最期の時を迎えるという猫だけど、そばで看取らせてくれることがその答えだと、今はそう思う。
 忘れそうだけど、実はポチはパリジャンだったんだなぁ。

2015/01/19

Bon anniversaire Diane!!!


 このブログも300回を超えた。ということは、写真も300枚以上になり、見ているだけでいろんな思い出が蘇る。

 息子が初めてフランスを訪れたのは、3歳になった頃。ちゃんと自分の足で歩き、おいしいものを一緒においしいね〜と分かち合える頃に行こうと、ずっと思っていた。大きくなったら、その頃の記憶は曖昧になっているけど。。
 その頃、Marieの一番下の娘、Dianeも3歳だった。それぞれの言葉もままならない、お互いの国の言葉もわからない、そんなふたりなのに難なく意思の疎通をとり、けんかも全くせず、いつも仲良く一緒にいた。
 小さい頃から、天真爛漫で怒ったりする姿を見たことがないほど、穏やかな性格のDiane。前回、フランスを訪れた時は、Marieとふたり、アフリカ大陸の南西の島、Mayotte(マイヨット)で暮らしていて、会うことができなかった。写真で見るDianeはすっかり大人の女性だ。でも、電話やメールでやり取りするDianeは、あの頃のまま。会いたくてたまらないよ〜、と言ってくれるDiane。そんなDianeが今日、息子より少し遅れて17歳になった。
 ”Bon anniversaire Diane!!! Gros bisous!!!” 会いたいな。

2015/01/18

伝統菓子


 フランスの地方には、おいしい伝統菓子がたくさんある。知らぬ間に食べてることもあるから、名前はわからないものも多数。友達 Marieの実家のある、ブルターニュ地方にもおいしいお菓子がある。 
 ”Kouignamann”(クイニーアマン)もそのひとつ。ちょっと見慣れない綴りなのはBreton(ブルトン語) だから。”kouign”はお菓子、”amann”はバターという意味で、バターたっぷりのお菓子ということだ。今では日本でも売られているので、馴染みの味になっている。
 他によく食べられるのが 、Far Breton(ファーブルトン)。”Far”は牛乳のお粥という意味で、固めのプリンのような、もちもちとした食感。パリでもどの地方でも売られている、Fran(フラン)にも似ている。中にりんごが入っているものもあるけれど、ほとんどがプルーン入りだ。クイニーアマンはどこのものもはずれがないけれど、ファーブルトンは入っているプルーンのおいしさによって、変わる気がする。
 
 Marieが小さい頃、ママが作ってくれたクイニーアマンやファーブルトンを食べていたそうだ。「Marieも一緒に作ってた? レシピ教えてほしいな」次の日、手渡されたのはレシピ本。「あれ、Marieのママのレシピがよかったな」「最近は全然作ってないし、買ってもおいしく食べれるから。。」まぁ、確かに。。
 街角のおみやげ屋さんにも、レシピ付きポストカードが売られていて、料理好きの友達に便りを送ると喜ぶかも。うん、よいアイデア。

2015/01/17

プレッツェル


 フランスにはおいしいものがたくさんある。旅行の醍醐味はやっぱり、おいしいものに尽きる。景観がきれいでも、住んでいる人たちが朗らかでも、おいしいものが食べられない場所を旅するのは疲れる。ビストロや家庭で食べるものはもちろん、町のパン屋さんや、それこそスーパーでおいしいものが買えるなんて、それこそが旅の醍醐味。
 
 フランス、アルザスのStrasbourg(ストラスブール)という町に行った時、駅の店先にちょっと興味をそそられるものが、ぶら下がっていた。
 フランス人がApéro(アペロ)を楽しむ時、よく出てくる袋入りのスナック菓子、プレッツェル。このスナック、味はあまりないのだけど、まわりに塩がほどよく付いていて、絶妙のバランスがほどよい、クセになる味。ぶら下がっていたのは、これのパンタイプのもの。日本でも数年前から話題になり、よく見かけるようになった。さて、ストラスブールに売られていたプレッツェルは袋入りのスナックと同様、味も水分もあまりなくて「あ〜、飲み物ちょーだい」って感じだけど、これまたクセになるおいしさ。一度食べるとハマっちゃうな。

2015/01/16

野菜水切り器


 私はじゃがいもの皮を剥く時、包丁を使う。うまいかどうかは別として、そのほうが早く剥ける。フランス人は必ず、ピーラーを使う。日本でよく使われる横に広いものではなくて、ペンのように細くなったもの。フランスの友達の家でごはんの支度を手伝う時、はいっと渡されるピーラー。これってたぶん、使い慣れた人にとっては簡単な作業だろうけど、私にとってはむずかしい作業。皮が全然剥けないのだ。。

 使い慣れていない道具を使っての料理は、途端に全く料理のできない人みたいになってしまう。サラダを作る時、生野菜を洗い、ざるに入れて水切りするけど、フランスではくるくる回るざるを使う。最近では日本でも一般的になった、上部に付いたハンドルを回して遠心力で水を切る、あれだ。Marieの家にあったのは紐を引っ張るタイプ。子供のおもちゃみたいで楽しいけど。。
 
 今はアイルランドに暮らす、Isabelle家族がイギリスに住んでいた頃、大きな庭があった。ちょうど庭の真ん中あたりに、昔、公園によくあった遠心力でくるくる回る遊具みたいな物があったのだけど、これ、洗濯物を干すもの。くるくる回して、遠心力を使って早く乾かすのだ。天気の悪いイギリスならではのもの。「これ、ほんとに便利だし、楽しいの」とIsabelle。楽しいし便利だけど、ざるに入れて少し置けば水は切れるし、まぁ、なくてもいいかな。

2015/01/15

何歳?


 昨日、ひとつ歳を取った。歳を取れば取るほど、自分の年齢がわからなくなる。まぁ、それはそれで全然いいんだけど。。フランスの友達からもFBへのメッセージやメールをたくさんもらった。でも、たぶん私のほんとの年齢を知っている人は、ほとんどいないと思う。フランス人は年齢を聞かないから、永遠に歳がわからないままの人もいる。
 
 日本人はどうしても年齢を聞かなければならない時、申し訳なさそうに聞いたりするけど、なぜ遠慮しつつ聞くのかフランス人にはわからない。年齢を気にする意味がわからないらしい。そういえば、フランス人は多くの人が年齢に関係なく、友達になったりする。見た目がどうのこうのではないのだ。
 ただ、日本人はどちらかと言うと、若く見える人が多くて年齢不詳の人も多いから、興味本位で聞いてくることも。ふたまわりも違う女子に「同い歳くらいだと思った〜」なんてことも言われちゃう。まぁ、もちろんお世辞も入ってるだろうけど。。
 歳に執着しないので、当人たちも私たち以上に自分の歳がすぐ出てこない。でも、西暦にはめっぽう強いので、西暦 何年に小学校に入学したとか、何年にここを改築したのよね、とかスルスル出てくる。でも「だからいくつなの?」ってなると、途端にわからなくなる。フランス人、自分にとってどうでもいいことは覚えておかない主義なのだ、たぶん。

2015/01/14

Joyeux anniversaire!!!


 私事ですが、今日、1月14日は私の誕生日。何歳になってもやっぱり祝ってもらうのはうれしいなぁ。
 
 フランスの誕生日のお祝いのしかたは、日本とそう変わらない。そんなの当たり前じゃないと言われそうだけど、いろんなことが違うことだらけなんだから、全然違うのよ〜とでも言いたかった。
 まず、ケーキにロウソクを立てて火を点す。それから誕生日の歌だ。“Happy Birthday”の歌のメロディは同じで、歌詞はフランス語。”Joyeux anniversaire ~, Joyeux anniversaire ~”( ジョワイヨーザニヴェーセ〜, ジョワイヨーザニヴェーセ〜)を繰り返す。『お誕生日、おめでとう〜』と言う意味だ。本来はJoyeux(ジョワイヨー)と読み、語末の子音は発音されない。そして、こちらはAnniversaire(アニヴェーセー)と読む。”re”は、日本語表記では(ル)だけど、はっきりと(ル)とは発音しないので、あえて(アニヴェーセー)と書いておこう。さて、語末の本来は発音しない”x”が母音”A”とくっついて、(ジョワイヨーザニヴェーセー)となる。これを文法上、 ”liaison”(リエゾン)と言う。この他にも”en chaînement(アンシェヌマン)なんてのもあるけど、ちょっとややこしいので、これは今度。
 とにかく、このリエゾンによって、何だか流暢で、すごくかっこいい誕生日の歌に聞こえる。フランス語の誕生日の歌は、ちょっと照れる。

2015/01/13

生魚


 寒い冬、魚介のおいしい季節だ。ほんの少し前まで、生魚がほとんど食べれなかったフランス人が、こんなに魚好きになるなんて考えもしなかった。好きな魚はいろいろだけど、サーモンとかマグロはみんな好きだ。案外、ヒカリものも大丈夫。
 まだこんなにお寿司が流行る前、フランス人の友達と魚介類の話になった。フランスではタコは食べるものではないという話になった。日本人はお寿司、刺身、たこ焼きもおいしいよ、と教えてあげると「生はムリ。でも、そのたこ焼きって興味あるわ」なんて言ってたフランス人の友達も今は、生タコもへっちゃらだ。

 ある時、フランスのIsabelleとケベックのIsabelle、ふたりのイザベルと温泉を訪れた時のこと。食事にふんだんに海の幸が使われていて、ふたりとも大喜び。その中に白魚の踊り食いもあった。「えーっ、これもほんとに食べるの?」「日本人も苦手な人が多いよ。私もムリかも 。。」「ていうか、こんなにちっちゃい魚を食べちゃうの? こんなの見たことも食べたこともない」「それから海苔もあんまり好きじゃないな」お寿司に巻かれた海苔は好きだけど、乾いた海苔は食べるものに見えないらしい。もっと驚いていたのは、干し桜えびだ。「何で、こんなちっちゃなえびが、カラカラに乾いてるの〜」普段から見慣れてるとあんまり感じないけど、確かにちょっと変かも。でもおいしいからいいの、いいの。

2015/01/12

夜な夜な集う


 毎月買っている雑誌の今月の特集は、ファッションスナップだった。こんな時、必ずパリも出ている。何か、かっこいい人が多いなぁ、と見入ってしまった。 パリコレに訪れている人たちは、何でこんなにもかっこいいんだろう。何度も言うようだけど、こんなかっこいい人たち、パリの街角にはいない。
 
 フランス人、女子も大きいなぁと、いつも思う。大きくて、しっかりした骨格で難しい服もかっこよく着こなせる。でも、変な格好をしたら、それはそれで目立ってしまうけど。。 パリでは、何を着ていても、 例えば男の人同士が手をつないでいても、誰も何も言わない。どこでもかしこでも、そんな人たちを目にするわけだから、気にならなくなるのは当然だろう。
 
 Marais(マレ)にあるバーには、夜な夜なそんな人たちが集う。お店の中に入りきらず、通りにもグラスを持った人たちで溢れかえる。その何とも楽しそうな様子をちょっと羨ましげに覗き込む。男の人だらけで圧巻だけど、時々、混じる女性。女性禁止というわけでもないのだ。うーん、一度、仲間に入れてほしいなぁ。

2015/01/11

幸せな思い出


 年末年始の片付けをしながら、物は増やさないと思ったばかりなのに、つい写真集を2冊も買ってしまった。洋書セールで買ってお得だったとは言え。。いや、これも仕事の一環と言い聞かせる。写真集、小説、絵本、雑誌、フランス関連の本、好きな本がたくさんあり過ぎて困る。。

 フランス、ブルターニュ地方にSt-Malo(サン マロ)という港町がある。Marie家族とノルマンディー、ブルターニュ地方を旅した時、ここへ立ち寄った。古本市が催されていることを知って、行ってみようということになった。低くなだらかな丘に高く連なる城壁のある、静かな港町だ。有名な古本市なのか、たくさんの人々が集まり、賑わっていた。本好きの私にとっても楽しすぎる市だった。でも、誰よりも楽しんでいたのは息子だったかも。。車を降りてから会場に行く道中、MarieとXavierに手をつないでもらい、勢いよくブランコみたいに宙を飛んで、足を付いたらまた飛んでを繰り返し、ほとんど歩かないで会場まで辿り着いた。その間中、息子は笑いっぱなし、周りも笑いっぱなしだった。この町の思い出は本と宙に浮く息子。幸せな思い出。

2015/01/10

服の山


 今、我が家には山積みにされた服がところどころに置いてある。年始に続けて買い物に出かけ、また服が増えてしまった。でも、破れてもいないのに捨てるなんてこと、なかなかできない。かと言って、そのままだと、収納場所に困る。とりあえず、意を決して、ずっと着ていない服を出してみる。 そんな服の山を見ていると、よく出かけていたMontreuil(モントルイユ)の蚤の市を思い出す。パリには大きなMarché aux puces (蚤の市) が3つある。 モントルイユ、Vanves(ヴァンヴ)、Clignancourt(クリニャンクール)だ。クリニャンクールは、地名をとってSt-Ouen(サントゥアン)とも呼ばれている。

 パリに暮らしている頃、毎週末のように出かけたモントルイユの蚤の市。何がおもしろいって、ほとんどがガラクタなところだ。入り口付近から山積みにされた服の山、山。見ているうちに、何が何だかわからなくなってくる。少し進むと、よく行っていたアーミーものを扱う店、70年代、80年代のサンダルやブーツを扱う店はお気に入りで、しかも手頃な値段だった。その頃に買ったものがどうしても捨てられないでいる。いつか着るだろうか。。うーん、それはわからない。そんな物たちにスペースを取られているけれど、でもいいのかな。とりあえず、今回もそっとしておこう。

2015/01/09

風邪


 もうすぐ、受験シーズンだ。ちょうど寒さが増し、雪が降ったり、インフルエンザが流行るのもこの頃だ。どうして、この季節に受験なんてするんだろう、と毎年思う。特に息子が受験した年につくづく思った。なぜに、こんな寒い冬に、と。。

 日本では風邪の予防に手洗いやうがいをした方がいいと言われる。風邪を引いたら、自分のためにも周りの人のためにもマスクは必需品だ。フランスでは、手洗いやうがいがよいとは思われていないし、マスクもしない。マスクなんてしてたら、よほどの重病だと思われて、それこそ出歩かないで、と言われかねない。
 
 体調が悪い時、フランス人の友達は書斎やキッチンの引き出しを開けて「どんな症状なの? 」と言いながら、薬を探してくれる。症状別に薬をたくさん常備してある。とにかく、すぐに薬を飲んで、寝るのが一番なのだ。でも、いつも鼻をかんでいるフランス人だから風邪を引いているのかどうか、微妙にわからないと思うのは私だけ?  

2015/01/08

Je suis CHARLIE.


 こうなってほしくなかったのに、また起きてしまった。関連があるのか、ないのかわからないけれど、またパリ郊外で警察官が撃たれて亡くなった。今、パリでは“Charlie Hebdo”と共に闘う人たちが様々なところに集っている。“Je suis CHARLIE”『私はシャルリーです』と書かれたボードを掲げる人やFacebookなどではシェアされて、この輪は広がっている。こんな時のフランス人の団結力はすごいのだ。
 こうなってくると、フランスの友達のことも心配になってくる。模倣犯なのか、関係しているのか定かではないけれど。。とにかく、早く終息してくれることを願っている。

2015/01/07

ニュース


 今日は恐ろしい事件がパリで起きた。何度も 風刺画を掲載した新聞社が襲撃されたのだ。フランスでは度々、テロに関わる事件が起きてきた。でも、銃が使われる事件はあまりないだけに衝撃だ。ニュースに映る現場は、パリに暮らしていた頃のアパートからもほど近く、昔、友達が住んでいたアパートのすぐそばだ。歩いてすぐのところにお店を構えている友達もいる。事件現場の映像を見ながら、何だか悲しくなった。。
 
 度々起こる、こんな事件の時でも、自分たちを曲げないフランス人をいつもすごいなと思ってしまう。悪には屈しない、そんな強い意思はどこからくるのだろうと。。それは日頃の生活の中でも見て取れる。文化や教育の違いはあるとは言え、この強さは半端ではない。まだ犯人が捕まっていないのもこわいし、これ以上のことが起こらないことを心から祈っている。。

2015/01/06

善哉



 今日、ひとり一個ずつ善哉に入れたら、お餅が無くなってしまった。あ〜、せっかくのお正月気分が。。と言っても、お餅好きの我が家には、涼しくなった頃から常備してるので、特別お正月気分ってわけでもないんだけど。。でも、まだまだ善哉も作るし、鍋にも入れるし、 買わなきゃ。
 
 フランス人はお餅が苦手な人が多い。あの伸びる感じとか、味がないのとか、どのタイミングで飲み込んだらいいのかが、わからないらしい。まぁ、何かわかる気はするけど。。
 お米の食べ方は国によって様々だ。日本では甘いと言えば、おはぎ。でも、もち米だし、 ほぼ米粒が残らない状態だから、お米って感じはしない。でも、フランスでよく食べられるRiz au lait( リ オゥ レ)はその名の通り、ミルク入りごはん。れっきとしたお米だ。牛乳の中に砂糖や生クリームを入れて、煮たもの。みんな、一度は食べたことがあるのでは。白ごはんだと思うと、ちょっと嫌な人もいるだろうけど、私は案外好きだ。食感も甘すぎる感じもけっこう、いい。
 
 以前書いたように、フランス人はあんこも苦手。ということで、我が家の大好きな善哉は、フランス人にとっては、あんことお餅で最悪の組み合わせらしい。おいしいのになぁ。

2015/01/05

前世はフランス人




 今日から仕事始めだった人も多い。そして、また普通の生活に戻って行く。やっぱり子供の頃に比べると、ワクワクするお正月気分はあまり感じられなくなったな。あっという間に休みが終わってしまうからなのか、それとも寒いからなのだろうか。

 あ〜、暑い暑い夏のヴァカンスが懐かしい。息子はこの毎年のヴァカンスを楽しみにしていた。もちろん、私たちもだけど。。物心ついた頃から、夏休みのほとんどをフランスで過ごしていたから、夏休みのほとんどを家以外で過ごし、毎日、遊んでいるのが夏休みだった。夏休みの宿題も持って行き、サッカーボールも空気を抜いて持って行き、山で遊んだり、海で泳いだり、いろんなことをフランスで経験した。だからなのか、私たちが教えるでもなく、フランスを感じ、フランスと寄り添っているなと最近、つくづく感じる。
 何と言っても、フランスで食べるものが大好きで、3歳の小さい頃から何でも食べた。「今日のおやつ、何がいい?」「りんちゃん、バゲットが食べた〜い」そう言って、バゲットをかじりながら、パリの町を歩いていた。フランス人の友達からは「たぶん、りんは前世はフランス人だったのよ、絶対そうよ」そう言われ続けていた。
 
 今回でブログが300回となった。書き続けるうちにほんとに、息子は前世はフランス人だったのかも、と思ったりすることも。。息子にとっても、フランスもフランスの友達もなくてはならないものになっていたんだなと、つくづく感じる。


2015/01/04

Merci ママン


 このブログにもよく出る Isabelleの実家は、ほんとに、ほんとにすごい。10ヘクタールもある広ーい敷地も、100年以上経たお屋敷のような家も、ゲストハウスがあることも、プールやテニスコートがあることも、家の入り口に20メートル、いや20メートル以上? とにかく長い木のアーチがあることも。まだまだ、すごいことはいっぱいあるけれど、Isabelleのママもすごい。ドイツ人であるママは、ドイツ語やフランス語はもちろん、英語にスペイン語を操る。他にも喋れたと思うけど忘れてしまった。。
 ママが暮らすBergerac(ベルジュラック) には、各国から移り住んできた人や別荘も多い。一緒にMarchéに行った時、ママの立ち話は、会う人、会う人ごとに言語が違うのだ。その切り替え方がほんとにすごくて、惚れ惚れしてしまうくらいだった。
 
 ある時、ママとワインを飲んでいる時、何度話しかけても返事がない、なんて時があった。次の日も話しかけたけど、返事がない。私のフランス語が通じないのか、それとも私とは喋りたくないのかな、と落ち込んでいる時、Isabelleが「最近、ママン、耳が遠いからすんごい大きい声でしゃべらないと聞こえないのよね〜」と言い出した。そう言えば、みんなの会話の音量が大きかったのは気のせいじゃなかったらしい。でも、晩年はフランス語よりも母国語のドイツ語のテレビや新聞を見ることが増えたと言っていた。
 そんなママが暮れも押し迫った頃、亡くなったと聞いた。。 Bergeracを訪れても、もうママはいないのかと思うと寂しい。。豪快でかっこいいママン、ほんとにありがとう。

2015/01/03

5客? 6客?


 フランスの食器やテーブルまわりが好きで、集めている人も多い。アンティークや特定のメーカーのものは、びっくりするくらいの値がついていて到底、手が出なかったりするのだけど。。
 
 友達 Isabelleのパパはしばらくの間、アフリカで仕事をしていた。その頃、日本人とも仕事をしていて、よくお家にお呼ばれしていたそうだ。そんな時、ママがいつも思っていたことがあるらしい。「なぜ、日本人の奥さんは一緒に食事しないの?」「えっ、一緒に食べなかったの?」「次から次へと、お皿を持って来てはキッチンに戻って、また運んで、の繰り返しだったわよ。日本の奥様は大変ね。だからなのね、何でも5客しかないのは。。」
 そう、フランスでは、お皿もカップやソーサーも、何でも6客のセットなのだ。そういえば、日本は5客だ。「そんな理由じゃないと思うよ。それに、一緒に座って食べるし。。」「じゃぁ、何で彼女は一回も座らなかったのかしら」「きっと、すごいおもてなしだったんじゃない」
 だからずっと、Isabelleのママは、日本人の奥さんは一緒にテーブルに座らないから、何でも5客でいいんだと思っていたらしい。それもすごい発想だ。でも、5客と6客の違いは何だろう?

2015/01/02

人生を楽しむ


 さて、せっかく年末に作った料理が、底をついた。。明日からは、もう普通の生活に戻ってしまいそうだ。

 こんな時、フランスだったらバゲットにチーズ、ハムとパテで簡単に済ませられる。でも、日本だったら。。ごはんを研ぐのも、炊いてそれから蒸らすのも、時間がかかる。毎日のごはんのことを考えると、キリがない。毎日毎日、いかに簡単に素早く仕上げるかを考えている。日本人はやっぱり、マメだ。お正月には、おせち料理に出汁をしっかり取ったお雑煮。深みがあって、しみじみする。
 
 家事に費やす労力は、圧倒的にフランス人よりも日本人のほうが多い。だからどうなの、ってことなんだけど。。フランスから帰ってくる時、いつも決意する。フランス人のように家事はほどほどに、おいしい物を食べて飲んで、眠くなったらコテッと眠り、気ままに生きよう、と。でも、なかなかそうもいかない性分なのだ。
 フランスでは、Femme de ménage(ファム ドゥ メナージュ)『家政婦』さんを週に1,2回お願いしている家庭も多い。仕事も子育てもあるから、お金に糸目は付けない。しかも、安いので頼みやすいのだ。そうやって、フランス人は人生を楽しむ。見習わなきゃ。

2015/01/01

Bonne année


 いつも読んでいただいてるみなさま〜。
 ”Je vous souhaite une bonne et heureuse année!”『明けましておめでとうございます!』今年も毎日更新していきますので、よろしくお願いします。

 さて、今日は散歩がてら渋谷まで歩き、途中、初詣しようと近所の神社に立ち寄った。すごい行列ができている。いつも2日以降に参拝することが多いので、久しぶりの光景を目の当たりにして、ちょっとびっくり。そういえば、すごい人の賑わう神社はこんなものではなかったのを思い出した。

 フランス人は神社や寺院巡りが大好きだ。日本にやってくると、必ず訪れるところ。ヨーロッパにはない建築方式と情緒が何とも言えないらしい。そして、興味を示すのはおみくじ。そして、引いた後、必ず解説を求めてくる。これがなかなか大変。”待ち人”なんて言われても困る。。
 あとはお守り。願かけ、と言うよりも神聖であり、日本的だとみんな、自分用やおみやげとして買って帰る。あ〜、私がロザリオを買って帰るのとおんなじだな。