2014/10/24

文具


 つい買ってしまうものに文具がある。ノートやらボールペンやら、今、必要なくてもつい 買ってしまい、そんなわけで使わない文具が引き出しにたくさん入っている。 きっとずっと使わないだろうけど、持っているだけで安心する。
 
 フランスには文具屋さんがたくさんある。しかも、そう、それこそ使うのがもったいないくらいの、きれいで値段のする文具。そんな文具屋さんが集まる通りまであって、雑誌のパリ特集にもよく載っている。何度か取材にも行ったし、ウィンドウの外から店内を覗いただけでもうっとりするくらい、色彩も陳列も美しい文具屋さんが、そこの通りには集まっているのだ。でも、フランスに暮らしている頃、特別な文具はあるけれど、日常使いのノートがなくてほんとに困った。かわいい、ううん、普通のノートがないのだ。シンプルで書きやすいノートでいいのに、見た目もあんまりで、しかも安くないノートしかない。
 そんな中でも、ノートというかメモパッドのRhodia(ロディア)は、使いやすくて程よい厚みでみんなに人気があった。今は日本でもどこでも見かけるフランスの文具のひとつだ。人気も上がり、あの頃は山吹色のものしかなかったのに、色も増え、形も様々なものが出てきた。ロディアなら、日本でも人気が出るのはわかる。でも、スーパーやBHVでよく見かける、そうでもないノートが、日本のちょっとお洒落なお店で売られているのを見るとびっくりしてしまう。あの頃、あんまりにもかわいくなくて、絶対買わなかったノートだ。そのノートが高い値段で売られているのを見ると不思議な気持ちになる。
 そんなに日本人はMade in Franceが好きなのかな。。好きなんだな。でも、やっぱり特別でない普通の文具は、Made in Japanが一番だ、ほんとに。

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