2015/06/30

ポニー


 今日、こんな話になった。小さい頃、私は田舎暮らしだったから、田んぼがすぐ近くにあって一晩中カエルの鳴き声を聞いて生活し、レンゲやシロツメ草で首飾りや王冠を作り、いろんなものを摘み取って食べたりするのが当たり前の遊びのひとつだった。そんな話をしたら、えーっ、とびっくりされた。東京近郊と田舎ってそんなに違うの〜。

 そういえばフランスでもパリと田舎ではかなり異なる。パリでは畑もなければ草原もないから、虫も少ないし外遊びも限られている。だから、ヴァカンスになると子どもたちを連れてなるだけ田舎に行きたがる。都会の喧噪から逃れたい、って気持ちもあるけれど、やっぱり子どもたちにいろんな経験をさせてあげたいと思うようだ。山探検だったり、川や海でカヌー、ヨットに乗ったりと田舎でしか味わえないことをさせてあげたいのだ。

 ある年、Isabelleの実家近く、Bergerac(ベルジュラック)の外れの村祭りで息子は初めてポニーに乗った。パリの公園でも乗ることもできるし、日本も乗れるところはある。ただ、まだ小さかった息子はポニーに触ることすらできないし、ましてやひとりで乗るなんて考えられなかった。でも、自分よりも小さな子たちが乗っている姿を見たからか、精一杯の勇気を振り絞って頑張って乗ってみた。緊張していたけれど、乗り終えたあとは誇らしげだった。パリっ子と同じように都会育ちの息子にとってみれば、フランスの田舎での経験がいろんなことにつながっているように思う。

2015/06/29

ブルターニュの夏祭り


 フランス人は踊ることが好きだ。la fête(ラ フェット)『パーティー』や『祭り』でも音楽が流れると踊り出す。フランス人は基本的には陽気で楽しいことが大好きなのだ。

 夏のヴァカンス時期、地方では夏祭りが催されている。老若男女、小さい子どもたちも夜な夜な歌って踊るのが楽しみ。
 ブルターニュのMorlaix(モルレー)の何日も続く夏祭り。海沿いの広場や公園、町の公民館、あらゆる場所で人々が集い、踊りまくる。ブルターニュの踊りはちょっと独特でみんなで手を繋いで輪になったり、向き合ったり、そう、まるでフォークダンスのようだ。知らない人同士、手を繋いで踊るからかいつの間にか、みんな仲間になっている。
 小さな子どもたちも踊ることは大好きだ。息子も誰に言われたわけでもなく、何かに吸い寄せられるようにひとりで輪の中に入っていって、踊る、踊る。これにはちょっとびっくりした。少しも恥ずかしがったり、人見知りしたりもせず、何ともまあ、堂々と踊っていた。この時のことは、ほんとに鮮明に覚えている。我が子ながら立派だなぁ、と思ったのだ。大袈裟だけど、ちょっと感動した。

2015/06/28

ぼったくり


 昨日、ちょっとロンドンに暮らしてみるって企画の番組を観た。なかなか面白い番組なのだけど、最後に入ったフランス風Caféでシャンパン2杯とチーズの盛り合わせを頼んで締めて9000円くらいだった。これには頼んだ本人たちもびっくり。。高い、高すぎる。。

 私がパリに暮らしていた頃、友達夫婦が日本からやって来た。パリの前に訪れたスペインのあるレストランで片言の日本語で話しかけてくる陽気な店員に勧められるまま、料理を頼んで、さて会計は。。びっくりするほどの値段を請求されたらしく、意気消沈してパリへやって来た。いわゆる、ぼったくりだ。全然違うけれど、どちらもメニューを見ないで頼んでしまったところに問題がある。スペインでぼったくられた友達夫婦は法外な値段だとはわかっていたけれど値段を確かめなかった自分たちの責任でもあると、何にも言わなかったらしい。かわいそすぎる。。

 そう考えるとフランスってそういったことを聞いたことがない。おいしいものが大好きなフランス人は大好きな食べることで、そんなことはしたくないんだろうな。あっ、でもタクシーでぼったくられたとか、そんなことはよくあることだけど。。

2015/06/27

Pastèque


 友達のElianeに誘われて、ヴァカンスに訪れたMedoc(メドック)。日本人にはあまり馴染みのないところだけど、ワインで有名なところだ。フランス南西部、Bordeaux(ボルドー)からほど近い静かな町。Medocは海で遊ぶほかは何もすることがないから、何日か滞在した頃、ちょっとボルドーの町に行ってみよう、ってことになった。

 パリに暮らしていた頃に一度訪れたことのあるボルドーの印象はあんまりだった。その時は何か、町も人も暗いイメージだった。車に乗って行く都合上、我が家の3人とElianeの妹Michèleと友達Michelの5人でボルドーへ。ちなみに綴りはちょっと違っても同じミッシェルで女性と男性。一緒に過ごすと呼ぶときにややこしいけど、まっ、仕方がない。話はそれたけれど。。ボルドーは古くて歴史ある町だけどよくある地方都市だ。でもところどころにある古くからある商店とか路地裏の小道が情緒に溢れている。
 さて、ボルドーの印象深い思い出はアラブのお店で売られていた大きな”Pastèque”(パステック)『すいか』。もちろん、パリにもすいかは売られているけれど、アラブの店先にゴロゴロと転がっていたすいかばかり思い出す。普段はあまり食べないけれど、その夏はメドックですいかを食べた。ちなみに“Melon d'eau"(メロン ドウ)とも言う。直訳で『水のメロン』。。”Water melon”をそのままフランス語にした?

2015/06/26

クレープパン


 つい先日、ある百貨店のデパ地下を訪れた。目が回りそうになるくらいおいしそうなものも人もいっぱい。目当てのものを決めていなければ、きっといつまでも決められないくらい目移りする。日本のデパ地下はパリの百貨店の食料品売り場を思い出させる。そんなことを考えながら、やっぱり目に付くのはフランスの食材や Fromage(フロマージュ)。隣で「あ〜、食いて〜」とつぶやく息子。いやいや、ちょっと買ってあげようか、と言えるほど安くはない。その隣のコーナーにブルターニュのスーパーで必ずといっていいほど売られているGalette(ガレット)、いわゆる『そば粉のクレープ』が陳列されていた。出来上がったものが四つ折りにされて袋に入れられていて、温めるだけでいいものだ。私も見つけると必ず買って帰る、便利ものだ。それがなんと1500円くらいで売られていてほんとにびっくりした。驚きすぎて手も伸ばせず、何枚入りか確かめられなかったけれど、たぶん7,8枚。これだったら食べに行ったほうがいいんじゃない?と思ってしまった。。

 フランス人もこの出来合いのものもよく食べるし、専用のプレートで焼いたりもする。あのクレープパン、何度かほしいなと思ったけれど買って帰るには至らず。。やっぱり、人に焼いてもらったほうがよりおいしいよね。でもやっぱり、ちょっとほしい。

2015/06/25

Gパン?


 えっと、最近、流行りのガウチョパンツってどこから来たの? 友達が「ガウチョって何語? 昔も流行ってた?」と聞いてきた。「あれってキュロットパンツってことでしょ。何で名前が変わっちゃったの?」としきりに聞いてくる。うーん、いつの間にか流行っていたから、どこからやって来て何でその名前なのかは。。

 ガウチョはフランス語ではないけれど、そう、わりと流行のファッション名にフランス語が使われていることも多い。フランスではそのものの名前だから特別に使われているわけではないけれど、日本ではちょっとおしゃれに使われている言葉も多い。少し前に流行った”Gilet”(ジレ)なんて、言うなれば『チョッキ』だ。でも、日本ではなんだかおしゃれ〜な感じになっている。何だろう、ちょっと違和感を感じるのは私だけ? 思い出せないけれどもっといっぱいある。とにかく、日本人にとってフランス語はおしゃれに感じるみたいだ。

 フランス人にとって、それがどんな意味でもどんな名でもあんまり感心はない。そもそも流行っているからといって、それに乗るなんてこともない。以前『スキニー』が流行り始めた頃、その頃高校生だった友達の子どもたちにしつこく聞かれた。「スリムとスキニーの違いを教えて」と。。説明すると「両方とも細いGパンじゃん。何で名前を変えなきゃいけないの?」。。確かにそうかもしれないけど。。

2015/06/24

テレビ税


 今日も、つい2,3日前も見かけたフランスのストライキの記事。頻繁にストが起きるフランスだから、さほど驚きはしないけれど。。でもせっかく旅行に行った先で電車が動かないとか、まさかの飛行機が飛ばないとか、あんまりうれしくはない。パリに暮らしている頃に何度も遭遇したスト。仕方がないことだと思う一方、またか〜とも思ってしまう。

 暮らしている頃、長ーい長いストの時、町中でヒッチハイクが始まり、たぶんあの時にローラーブレードが流行り始めた。知らない人の車に乗るのもスイスイ滑るのも怖いから歩くしかなく、でも今考えたら、自転車を買えばよかったんだよなぁ。
 あの頃は大きなものを買うときはちょっと考えた、いや、果たしてこれは絶対に必要なのかどうかを熟慮した。電化製品なんかもそうだった。電気屋さんで電化製品を買ったことがない。日本へと戻って行く人たちが不要なものを売る『帰国売り』で欲しいものは全て揃った。デザインがいいとか悪いとか、新しいとか古いとかは選べない。部屋の大きさに合っていて値段が手頃であれば買うしかないのだ。この『帰国売り』は前にも書いた日本人向けの新聞や掲示板で情報が入手できる。ちなみにテレビを電気屋さんで購入すると、テレビ税を支払わなければならない。毎年、1月1日にテレビを持っている人に対して請求が来るのだ。だから、みんな払うのが怖くて電気屋さんでテレビを買わないんだな。

 

2015/06/23

ぽっかり浮かぶ村


 ちょっと憧れてるのは、小高い丘の上のほうにぽっかり浮かぶ村。こちら側から見るとけっこう高いところに家々がひと塊に建っている、そんな村。フランスの田舎の道の途中やTGV(テ ジェ ヴェ)の車窓から、とにかくぽっかり浮かぶ村を発見する。突然出現するから、何て村なのか、どこから行けばいいのかわからないんだけど。。

 あぁ、そう言えばスペインのバルセロナからそんな村に行ったことがある。断崖絶壁のてっぺんに村があり、とてもじゃないけど絶対登ってなんて行けない〜、と思ってたけど反対側から、さほど大変でもなく行けた気がする。そこは観光地になっていて、おみやげ屋さんもあり、上から見下ろす下の町はとってもきれいだった。でも、そこまで行くのにさほど大変でないと言っても坂道にはなっていて、もしそこに暮らしていて、毎日、下の町に通っていたり、買い物に行かなきゃだったら大変だろうな、と思ったような気がする。

 でも、フランスに浮かぶそんな村は観光地化されておらず、何か謎めいたミステリー小説にでも出てきそうな、そんな雰囲気だ。あっ、あくまでも雰囲気ね。きっと普通の人たちが普通に暮らしている、そんな村だと思う。。

2015/06/22

怪しいけど大好きな場所


 フランスでよく見かける ”Passage”(パサージュ)。日本語で言うなら『商店街』とか『アーケード街』といった感じだろうか。通り抜けられるようになっている通路にお店が集まっている。”Palais Royal”(パレ ロワイヤル)の周辺にあるパサージュはきらびやかで有名だ。実は暮らしている頃からパサージュには立ち入ったことがあまりない。行きたいお店もないし、ちょっと敷居が高い感じがするのだ。

 せっかくだからと、Nantes(ナント)で訪れた  ”Passage Pommeraye”(パサージュ ポムレー)は大きめのアーケード街といった感じで珍しい3階建て。フランスのパサージュでこんなに大きいものはここにしかないらしい。でも、町のショッピングモールって感じで近所の人の通り道にもなっていた。まあ、ここもこれといったお店もなくって感じだったけれど、フランス歴史文化財なのだから、やっぱりすごいんだな、たぶん。。
 
 あっ、そうだ。パリでも美容問屋街の”Passage de l’industrie ”(パサージュ ドゥ ランデュストリィ)とその隣のインド人街の ”Passage Brady”(パサージュ ブラディ)は暮らしてる頃からの行きつけだった〜。怪しいけど大好きな場所。

2015/06/21

ガス漏れ


 今朝、風呂場のドアを開けたら何かガス臭い。。とにかく、窓を開けて火を使わないようにして、すぐに東京ガスに連絡する。なんと20分後には修理に来てくれた。生死に関わるかもしれない大事であるからだろうけど、この迅速さにちょっとびっくりした。結局、少しガスは漏れはしていたけど、もちろん生死に関わるほどではなかった。。

 フランスでは幸いにもそんなことに遭遇したことがない。就寝前や出かける前など、火の元には気をつけていた。古い建物が多く、もし火事なんかが起きたら非常階段もないしきっと大変なことになる。暮らしている頃から今まで、火事に遭遇したことは一度だけだし、それもぼやだった。そういえば交通事故とかも目撃したことがない。通りで催眠ガスが撒かれたりとか、自分自身が自転車同士でぶつかったことはあるけど。。そう考えるとどこにいても怖いことは起きるときは起きるし、逆に気をつけることもできる。「お風呂に入ってて急に爆発することってないですか?」と修理の人に聞いてみたら「そんなことになる時は居られないくらいのにおいですから。。爆発は絶対ないです。」と失笑気味に言われた。そうなのね、でも念には念を入れて。。

2015/06/20

死活問題


 おいしいパンが食べたい。そう思ったらやっぱり、パリに行きたい。もちろん、日本にもおいしいパンはたくさんあるけれど、おいしいパンはやっぱりちょっとお高い。フランスは主食となるバゲットは1本100円くらい。なんともまぁ、羨ましい値段。

 さて、日本の雑誌のフランス特集でパンのおいしい店とか載っているから、その都度、チェックしておく。次に行ったら絶対食べよ〜と思い、わざわざ行ったりするのだけど。。この感覚はフランス人にはわからない、というか、そんなことはどうでもいいって感じだ。とっても有名な老舗パン屋さんは知っていても、わざわざ買いに行くなんて。。パンは毎日の食事に欠かせないもの。たまにだったら、ちょっと遠くまでってのもありだろうけど、近所においしいパン屋さんがあるし、なかったらフランス人にとっては死活問題だし。。だから家から遠く離れたパン屋さんの「あのパン、おいしいよね〜」はフランス人には通じない。「Midoriは私たちフランス人よりパリのこと、よく知ってるわよね〜」とよく言われるけど、私じゃなくて日本の情報網の凄さったらないのよねぇ。。あ〜、おいしいバゲット、食べたいな。

2015/06/19

Où sont les toilettes?


 さて、今日、あの頃はまだ新婚だった友人夫婦に赤ちゃんが生まれた。あの頃というのはウチの息子がまだ3歳か4歳の頃のフランス滞在中、ふたりもフランスにやって来たのだ。ふたりは新婚旅行でフランスにやってきたんじゃなかったかな、たぶん。正直、一緒にどこへ行ったとか、一緒に何を食べたとか覚えてないけれど、息子もみんなも楽しくってずっと笑っていたのを覚えている。

 初めてパリを旅する友達をどこへ連れって行ってあげたら喜ぶかな〜、と暮らしている頃からよく思っていた。パリは行きたいところ、買いたいもの、食べたいものがたくさんあるから、1週間ほどの滞在では時間が足りない。ガイドブックに載っているところにも連れて行ってあげたいし、私たちが気に入っているお店や通りにも連れていってあげたい。何人かの友達とパリを回って一緒に過ごしたけれど、みんな何かどうでもいいことを覚えてたりするんだよなぁ。トイレが近い友達はもし私とはぐれても、トイレにだけは行けるようにと ”Où sont les toilettes?”(ウ ソン レ トワレット)「トイレはどこですか?」を呪文のように唱え、今でもそのフランス語だけは覚えてるって話とか、フランス人の友達んちで食べた、何かは覚えていないけど、すごくおいしかったとか。。でも旅の思い出って案外そんなもんだなぁ。
 友人夫婦よ、とにかくおめでとう〜。

2015/06/18

Angers


 さて、昨日の続きっていうか、Le Mans(ル マン)の前に立ち寄った ”Angers”(アンジェ)という町のこと。ここもパリからTGV(テ ジェ ヴェ)で1時間半ほどで着くので日帰りでも十分に楽しめる。ルマンより日本人にとっては知名度の低い町だけれど、アンジェのほうが観るところも過ごすところも多い。

 ここ、アンジェはフランス各地からの観光客も多く、博物館や美術館、公園などルマンに比べると見所満載だ。アンジェ城のフランス最古のタピスリー『黙示録のタピスリー』も見応えがある。この辺りはロワール地方と呼ばれている地域でお城も点在していて、レンタサイクルもあり、自転車に乗ってロワール川のほとりを巡る古城ツアーがあったり。。お城は雄大で歴史も感じるし、興味深いけれど。。正直、ひとつ観られれば満足だ。きっとその城、その城にまつわる歴史や逸話を知ったら楽しいんだろうな。
  
 アンジェの一番の思い出は、余生を過ごすためにアンジェに移り住んだムッシュとのCaféでの出会いかな。ヒマを持て余している風で家に遊びにくれば、って感じだったけど先を急いでいた私たちは残念ながら。。でもお茶できて楽しかったよ〜。

2015/06/17

Le Mans


 ある年、Nante(ナント)に暮らすClaudeを訪ねたあと、TGV(テ ジェ ヴェ)でパリまで戻る道中、途中下車しながら帰ろうということになった。その途中に立ち寄ったひとつが ”Le Mans”(ル マン)だ。
 ルマンと言えば、すぐに思い出すのが24時間耐久レース。けれど、シーズンでなければそれが体感できるわけでもなく、そこは至って静かな地方の小さな町だ。古い町並みの残る旧市街と大聖堂くらいしか観るところはない。でも私、やることも観るところもあまりない村や町を訪れるのがかなり好きかもしれない。ルマンの地図を見ると一目瞭然、何にもないじゃんと言いつつ、でも何のあてもなく散歩するのは楽しい。

 何もないルマンだったけれど、古い石畳の狭くなっている通りなどは情緒に溢れていて、いくつかの映画の舞台になっていると言われて納得の風景だ。住むのは退屈そうだけど、たまに訪れるのにはよい町だ。私たちが訪れた前後に日本人のサッカー選手がここ、ルマンでプレーしていた。パリから1時間ほどとはいえ、退屈だっただろうなぁ。できれば試合も観たかったけれどシーズン中ではなく、残念。。

2015/06/16

帰り道


 私が暮らしている頃のパリは危ない地域がたくさんあった。夜はもちろん、昼間でも人通りが少なく治安の悪い地域では、ひとりで歩くのがちょっと怖かった。そんな場所には行きたいお店もほとんどなかったから行く必要もなく、行ったことのない界隈もけっこうあった。でも、毎年のように流行りの界隈が移動していき、おしゃれなお店がひとつできるとそのまわりにどんどんおしゃれなお店が増えていって、今やパリのどこもかしこもおしゃれ〜な感じになっている。地下鉄もそうだ。以前は古い車両が多く、何だか雰囲気も暗い感じだった。郊外へと離れていくにつれて人も減っていき、終点の駅に着く頃には落ち着いて座っていられなくなる。マジでこわい。

 ほとんどのフランス人の友達は郊外の一軒家に暮らしている。フランスの家では7時に夕食に誘われても食事が始まるのは8時を越え、ワインを飲みながらゆっくりと食事を楽しむから、あっという間に時間は過ぎていく。郊外から家路につくのは郊外のうえに夜遅くだから電車の本数も少なく、一本で帰れないから乗り換えにも時間がかかる。なので、いつもお泊まりセットを持って遊びに行く。そんな友達んちがけっこうある。今改めて考えても、なんて恵まれているパリ滞在なのだろう。どうしても帰らなきゃいけない時は後ろ髪を引かれながら、夜道は早歩きで電車では警戒しつつ。。人の多いパリでも静かな郊外でも、やっぱり気をつけなければと慣れている場所でも肝に銘じている。

2015/06/15

St-Paul


 今朝、玄関まわりの掃除をしているときに声をかけられた。「これって、パリのバスティーユの30, rue keller ですよね。いつも通るときに気になってたんです」と。ウチの斜向いに建つマンションに越して来た方でなんと、バスティーユのお隣のSt-Paul(サン ポール)に暮らしていたのだそう。私たちがいた頃と時期もかぶっている。なんとうれしい偶然。こうやって声をかけてもらったり、なんだかうれしいなぁ。

 さて、メトロの駅、St-Paulで降り立つ人は少ないのでは? この辺り一帯、Marais(マレ)はパリを訪れた人は必ずと言っていいほど立ち寄るところ。買い物、美術館、とにかくおしゃれな店がいっぱいあるのでメトロには乗らず歩く人が多い。St-Paul駅で降りてしまうと、その散策のちょうど真ん中あたりに位置するから、みんなにちょっと忘れられた駅。路線も1番線だけだったんじゃないかな。ただ、私が必ず訪れる ”Maison Européenne de la Photographie”(メゾン ユーロペエンヌ ドゥ ラ フォトグラフィ)『ヨーロッパ写真美術館』の最寄り駅だし、好きな雑貨屋さんもここ近くだし、暮らしていた頃はBasteilleからここを横目にHôtel de ville(オテル ド ヴィル)やChâtelet(シャトレ)まで歩いていた。こじんまりとした、ひっそりと佇む St-Paul 好きだなぁ。

2015/06/14

掃除機


 今朝、突然、掃除機が止まった。。そんなに前に買ったわけでもないのだけど、仕事柄、とにかく掃除機は消耗品に近く、また壊れてしまった。。でも予備のスタンド式の掃除機があるから何てことはないんだけど。。しかも、壊れてすぐに注文したら、夕方には速攻届いていた。なんて素晴らしい。そんなことはどうでもいいんだけど。。

 フランスの友達の家の掃除機はどこも、業務用掃除機みたいに大きいものばかりだ。どこの家も土足でも大丈夫にしているから、砂だらけで、一般の掃除機だとすぐに壊れてしまうからだろう。本体もホースも大きいし、使っているときの音もかなり大きい。それに置き場にも困るし、とにかく動かしづらい。
 そもそも、フランス人は掃除機をあまりかけない。アパートや家も古いところがほとんどで、床の木の継ぎ目は隙間だらけで正直、どこをどう掃除機で吸えばいいのか分からない。吸っても吸ってもきれいになった気がしない。これじゃぁ、掃除する気にはならないなと思ってしまう。木目の隙間にはいつのゴミなのかわからないものが詰まっていて、いやいや、ちょっとこわい。フランス人の家ではあまり下を見ない方がいいと思う。

2015/06/13

OVNI


 今日、近くまで来たので、日仏会館に寄ってみた。家から遠くないのになかなか来れず、ふと思い立ってちょっと覗いてみたのだ。お目当ては、月2回発行のパリの無料の新聞『OVNI』(オヴニー)。パリに暮らす日本人でこれを知らない人はたぶんいない。私も暮らしている頃、出ると必ずのように入手していた。日本に関連している本屋やレストランに置いているのだ。中身はというと、最新の日本とフランスのニュース、おいしいもの情報、ライヴや映画情報、そしてみんなチェックするのが掲示板のコーナー。ここにはイベント情報や不動産、求人情報が満載だ。これを見てアパートを見つけたことはないけれど、目安にもなるし、なかなか便利だ。しばらく見ていなかったら、かなりリニューアルされていた。

 無料のことをフランス語で”Gratuit”(グラテュイ)と言い、フランス人の大好きな言葉。フランス人は普段の生活のなかに上手に取り入れている。例えば美術館や博物館では夕方からや最終日曜日は無料とか。タダでパリを楽しむ本なんていうのも出てるくらいだ。
 
 さて、フランスの友達と無料の情報とか ”Pas cher.”(パ シェール)「これ、安かった〜」とかそんな話をすると、何かほっとする私。ふふ、楽しい〜。

2015/06/12

初めてのパリ


 初めてパリへ旅した時、ホテルに連泊していた。あんな長期間、ずっとホテルに泊まっていたなんて、今となっては考えられないけれど。。そのホテルは”Galeries Lafayette"(ギャラリイ ラファイエット)のほど近くにあったのだけど、あれ以来、一度も行ったことがない。どんなホテルだったっけ。あの頃はネットで予約も出来なかったし、かといって言葉も出来なかったから、旅行会社にお願いしたホテル。だから、日本人の宿泊客も多かった。

 パリに着いてからしばらくして、同じホテルに日本人の女の子がいることに気づいた。どちらからともなく、話すようになった。彼女はパリに暮らす準備のために訪れていた。アパートを探していて、とりあえず、少しの間だけホテルにいるのだと言っていた。いろんな話をしていくうちに、じゃ、少しでも節約するためにひとつ部屋のランクを下げたら? ということになり、私はバスルームのない部屋に移った。記憶が曖昧でシャワーだけはあったのか。。でも、彼女の部屋に何度かお風呂に入りに行ったことは憶えている。その後、連絡先を交換し、私がパリに暮らすことが決まったら連絡するはずだったのだけれど。。会えていない。連絡が取れなかったのか、どうだったのかすらも忘れてしまったけれど。。元気かな。

2015/06/11

お金、貸してくれない?


 昨日の振り込め詐欺に発展したであろうメールは、フランスの友達の間でちょっとした騒ぎになっているらしい。一通目のメールは「ちょっと困ってるから連絡くれない?」くらいの軽いものなのに「どうしたの?」と返事をすると昨日のくだり。「ママはギリシャにいるの?」と子どもたちに質問した時点で ”Elle s'est fait pirater son compte mail.”『ママのメールアドレスはハッキングされてるよ』とみんなから返事が来たってことは、みんなの間では知られたことなんだろうな。怖いけれど、行く末どんなことになるのか。。きっと、とりあえずのお金を振り込んでくれない?とでもなるのだろう。

 パリに暮らしている頃、道を歩いてると「電車に乗るのにお金が足りないから、1ユーロ貸してくれない?」とか、スーパーでも「あっ、お金が足りない。。」とこちらを向いて懇願してくる。あれっ、私、友達だっけ? 嘘なのかほんとなのかは、失礼だけど人を見ればわかる。貸す、というかお金をあげることになるのだけれど、拒否すると、チッと舌打ちされたり、「信じられない〜」的なことを言われたりして、こちらのほうが悪いことをしてるみたいになる。そんなに堂々とされたら、まっ、いいわよ、1ユーロぐらい、って気持ちになるのはフランス人の押しが強いから? まっ、あげたことはないけどね。

 

2015/06/10

振り込め詐欺?


 ひと仕事を終えて友人のイベントに出かけ、茶房でちょっとくつろいでる時に電話が鳴った。「Marie からメールが来てるよ、急ぎみたい」と言われ、メールを見てみると詳しい用件は書かれていない。けど、とりあえず返事を書いた。「何かあった?」と。すると、ものの数分後に返事が来た。『ギリシャに来ていて、パスポートも財布もカードも全部盗まれて困っている』と。。ここで気づいた。そんなことで遠く離れている日本に助けを求めるワケがない。そういえば、あまりにも短時間で長文の返事が送られてきた。ここで、あれっと気づく。Marieにメールを送り、子どもたちにもママはギリシャにいるの?と、メールを送ってみる。やっぱり。。Marieからではなかった。でも、初めのメールが普通だったから、危うく騙されるところだった。はは、たぶん振り込め詐欺ってこうやって騙されるのねと、ちょっと反省。。
  
 海外から友達の名を使って、変なメールはしょっちゅう来ている。でも、今までのものは明らかに変、とわかるものが多かった。いや〜、でも今日の一通目のメールはちょっと変だけどすごい変ではなかった。。ほんとに。。みなさ〜ん、気をつけましょう!

2015/06/09

短期貸し


 フランスに暮らしている頃、家を探すと言えば日本人向けの新聞や張り紙を見て探すことが多かった。外国人に貸してくれる物件は少なく、大家さんは日本人が好きなフランス人か、それか日本人ということが多かった。私は3つのアパートに暮らしたけれど、運よく初めと3つ目のアパートはフランス人の大家さんだった。運よくというのは家賃が相場だということだ。外国人向けだとちょっと割高だったのだ。そのうえ、面倒見のよい大家さんたちでよくしてもらった。2つ目のアパートはフランス人と日本人の夫婦だったけれど、いろいろあってすぐに引っ越してしまったからいい思い出がない。以前のブログに書いたので気になる人は見てみてくださ〜い。

 さて、日本人は口コミ、紹介でアパートを借りる人も多かったので、友達が引っ越したアパートは偶然、違う友達が以前住んでいたところだった、なんてこともめずらしいことではなかった。だから、初めて遊びに行っても初めてではなく、勝手知ったるなんとか、って感じも多かったな。
 
 その頃、一時帰国する際はアパートを短期貸しするのが当たり前で、ほとんどの人がやっていたと思う。パリへ来たばっかりの人が家探しをする間、ホテル暮らしは高くつくし、食事も大変だからそういったアパートを借りることが多いのだ。日本だと又貸しって嫌がられるけれどフランスでは普通のことだった。貸す方も留守を守ってもらえて、家賃の足しにもなって一石二鳥なのだ。今もそうなのかな。

2015/06/08

éponge


 この間、お客さんにいいものがあるよ、と教えてもらった衣類の汚れを取る洗剤。まだ使っていないのだけど、早く使ってみたい。色柄物でもどんな素材でも、すっきりと汚れを落とせるらしい。

 パリに暮らしている頃、やっぱりそんな洗剤があった。においもきつくなくて、どんな汚れもきれいに落とせた、魔法の洗剤。と言っても、うろ覚えでどんな名前だったか覚えていないのだけど。。
 日本でもそうだけど、陳列台に並ぶ商品のどれを選ぶのかはけっこう難しい。コマーシャルを見て興味を持っても、友達から勧められても、やっぱり使ってみなければわからない。今のようにネットで簡単に調べられなかったから、ますます使ってみないと、いいのかどうなのかわからない。そんな中、これといったものに巡り合うとうれしくてたまらない。
 
 フランスを訪れた際、洗濯用洗剤まではいくらなんでも買って帰ったりはしないけれど、食器用洗剤はかわいい外身がほしいから買って帰ったことはある。スーツケースの中でぐちゃぐちゃになるのが怖いから、中身は友達にあげてくるけれど。。そして必ず買ってくるのが薄い”éponge”(エポンジュ)『スポンジ』だ。私がいつも買うのは10センチ四方くらいの大きさで5ミリほどの厚さのもの。食器を洗うのには適していないけれど、水気を取ったり、小さく切って流しを洗うのに使っている。乾きやすく、何度でも使えて便利。洗剤と同じく、名前は忘れてしまったけど。。

2015/06/07

Vide Grenier


  フランスではフリマをするという習慣がけっこうあって、たぶん誰もが一度は経験している。年に何度か家の近所それこそ、それぞれの家の前で要らなくなったものを広げる”Vide Grenier”(ヴィッド グルニエ)。いわゆる一般的なフリマよりもさらに格安でガラクタ的なものが多いフリマ。言うなれば、要らないものをとりあえず、いくらでもいいから持って行ってもらおうみたいなノリだ。これまた、ほんとに洗っていないままのコップやら汚れがこびりついた皿やら、とんでもなく欲しくないものも並んでいるのだけど、中にはお宝もたくさん。これを知ってしまうと、比較的安い蚤の市でも高く感じてしまう。店先にきれいに並んだものはとてつもなく高級品と化してしまう。
 
 日本だとフリマをやったことがないなんて人も多くいる。私も生涯で二度しか経験したことがない。日本でもこのヴィッド グルニエを地域をあげてやれればいいのに〜、と思ったりする。近所の家では個人的にフリマをやってたりするけれど、なかなか気楽に立ち寄れない。フランスでは一家総出のイベントで、子供たちも自分のおもちゃ箱からもう使わなくなったものを出し、値段交渉も自分でやってのける。こういうのって何か大事だなと思うし、きっと物やお金のありがたみもわかるしいいんじゃないかな。

2015/06/06

バレーボール


 今日、テレビをつけると男子のワールドリーグバレーをやっていた。ちょうど、日本VSフランス。つい、観てしまった。やっぱりフランスって国は。。お国柄って出るなとどんなスポーツ中継を観ても思う。まず、ピアスをしている人が多い。ヒゲは当たり前に生えているし、タトゥーもそうだ。これでもサッカー選手に比べるとかなり地味である。でも日本の選手の何もなさと比べるとかなりの派手さだ。見慣れているから別に何てことはないし、自由でやっぱりいいなと思うのだけど。。

 とにかく、サーブやアタックが決まったときの喜び方や失敗したときの悔しがり方とか、フランス人っぽいなぁと思いながら見ていた。みんながみんなではないけれどちょっと子供っぽさが出るなと。。喜ぶときは飛び跳ねて仲間同士、身体を当てて喜びを表すのに、落ち着かないときは爪を噛む選手もいた。いや〜、まさかの行為にちょっとびっくりだけど。。結局はフランスのチームが勝って、コートの真ん中で握手を交わす姿はかっこよかったけど、その前の姿を見ちゃうとね。。まっ、フランス人らしいけど。。
 
 

2015/06/05

Miaou


 パリで出会ったポチは拾ってしばらくしてから、病気が発覚して何度も病院を訪れた。何度も何度も病院に通い、その度に長生きはできないと言われていたのに結局、かなりのおじいちゃんになるまで生きていてくれた。そんなポチに感謝している。

 フランスでは犬やネコを飼っている人たちが多い。基本的にアパートで動物を飼ってもいいからだろう。昔はヴァカンスに行く途中の高速道路で捨てて行くフランス人も多い、なんて噂も聞いたけれど、そんなにひどいことをほんとにするのだろうか。。少なくとも私のまわりにはそんな人はいなかった。
 旅行に出かける時、ポチを連れて行くこともあったけれど、ネコを飼っている友人と預かりっこをしていた。初めは敬遠して寄りつこうともしなかったけれど、会う回数が増える度にいつも寄り添っているほど仲良しになった。
 名前は”Miaou”(ミャオ)。フランスではネコの鳴き声は ”Miaou Miaou”『ミャオ ミャオ』だ。そうそう、フランスではネコにこの名前を付けている人がいた。あとは”Minette”(ミネット)や”Minou”(ミヌウ)、”Mimi"(ミミ)、どれも子供への呼びかけや幼児語で『子猫ちゃん』『にゃんこ』みたいな意味だ。他には ”Tigrou”(ティグル)『トラ』など。けっこう安易な命名は、どこの国も共通なのだろうか。
 『ポチ』も何となく付けたような。。でもポチは『ポチ』って感じだったな。名前はその子そのものだなと思う。『ぽっちゃん』とか『ぽちお』とか『ぽ』と発するだけで反応していて犬みたいだったポチ。初めの名前は何だったのだろう? でも、やっぱりポチが似合うな。
 

2015/06/04

Patrick


 フランスに初めて訪れてから、今までいろんな人と出会った。楽しいことのほうが多かったけれど、悲しい別れもたくさんあった。遠く離れているから会えないだけなんだと何度も思おうとした。仕方のないことなんだと思っても、写真を見るたびにさみしくなる。

 一度だけ、友達のお墓を訪れたことがある。家族のように思っていたPatrickのお墓だ。最期の時に会えなかったので信じられず、信じたくもなかったけれど、次の年に三人で会いに行った。生まれ育ったノルマンディーの静かな場所にPatrickは眠っている。こんな言い方は不謹慎かもしれないけれど、フランスの墓地は暗さも悲壮感もない。それぞれの故人が好きだった花や写真が飾られている。
 
 パリのモンパルナスやペール ラシェーズの墓地には著名な人たちが眠っていて、世界中から人々が訪れている。暮らしている頃、なぜ観光でパリの墓地を訪れるのかが理解できなかった。でも憧れていたり、大好きな人が眠る場所に行きたいって気持ちは世界中のだれもが同じなんだなと思う。次にフランスに訪れた時、またPatrickに会いに行こう。







2015/06/03

チョコとガム


 今日はおやつにチョコレートブラウニーを食べた。ジャカルタから一時帰国した仲良しのお客さんがおみやげに持って来てくれたのだ。これがまた、ボリュームがあってほんとにおいしかった。チョコレートって世界共通だな、とつくづく思う。チョコレートでおいしくないものってあるかな。もちろんフランスでも、Chocolatier(ショコラティエ)の作るチョコからスーパーで売っているものまでその種類は豊富でほんとに美味だ。
 
 フランス人の鞄の中にはよくチョコが入っている。フランスでは料理の中に砂糖が使われていないからデザートで甘いものを摂る習慣があるのだけど、チョコもいつでも食べられるようにバッグに偲ばせているのだ。フランスのスーパーで売られているチョコは中身はいろいろだけど、板チョコタイプのものが多い。いわゆる、ポキッと折って食べるタイプのものだ。そう、日本でよく売られているような、すでに一粒ずつ分かれていたり、小さな粒が箱の中に入っているタイプのものはあまりない。だから、日本のチョコはおみやげで手渡すと喜ばれる。フランス人の友達が日本に来ると、コンビニでも簡単に買えるそんなチョコたちが人気だ。そして、意外にも都こんぶとか、カリカリ梅も喜ばれると言っていた。梅干し自体は苦手なフランス人が多いのだけど。。あっ、チョコを持ち歩く友達の鞄にはガムも一緒に入っていることが多い。甘いものは虫歯の大敵だから?

2015/06/02

フレーバーヨーグルト


 フランスに暮らしている頃、贅沢は禁物だった。いつ何が起こるかわからないし、とにかくお金は生活費、そして時々出かける旅行のために取っておきたい。切り詰められるのは食費だけど、せっかくフランスにいるのだからおいしいものも食べたいし、たまには外食もしたい。だからほんの少しのことなんだけど、安めのスーパーを選んで行くことが多かった。そのスーパーにはあまり知られていないブランドのものが多く売られていて、初めて食べるものはおいしいかどうかのお試しみたいなものだった。すごいはずれってものはほとんどないけれど、当たりってこともまずない。まぁ、どれも可もなく不可もなくってところだろうか。

 我が家ではヨーグルトを毎朝、それから昼も夜もけっこうな頻度で食べる。一週間分を一度に購入するので30個近くが冷蔵庫に入っていることもある。まっ、それはさておき、いろんな種類のヨーグルトを食べたいし、何を買うか毎回悩む。最近は何とかフレーバーのヨーグルトも多く出ていて、割安で案外おいしいものもあるから時々買ってみたりしている。
 そう、この何とかフレーバーのヨーグルトをフランスにいた頃、よく食べていた。乳製品のおいしいフランスのスーパーにはいろんな種類のヨーグルトが並んでいる。毎回そうだと贅沢だし、ということで手頃なフレーバー入りのヨーグルトもよく食べたのだけど、イチゴでもオレンジでも、はたまたピーチでも全部おんなじ味。。その安いスーパーのフレーバーヨーグルトは、おいしくないわけじゃないけれど。。

2015/06/01

硬水


 暑くなってくると、ごはんを作るのがちょっとイヤになってくる。火を使うからますます暑いし、食欲が湧かない日は献立を考えるのが面倒なのだ。でも、我が家には育ち盛りがいるからそうも言っていられない。そんな時、あ〜、台所がもっとフランスの友達んちみたいに広かったらもっとテキパキ動くのに〜とか、パリの友達の家の庭で食べれるんだったらもっと張り切るのに〜とか勝手なことを思ってみる。。

 フランスでの台所仕事は床が汚れることを気にしなくていいから楽ちんだ。ほとんどの家は土足もOKだから、少々何か落としたりしても平気だし、水が滴り落ちてもいちいち拭かなくてもよい。カビることもないから水が飛び散っても平気だけど、硬水だから流しや蛇口などに至る所にカルキがくっついたりして厄介だ。でもフランス人はそんなことはあまり気にならない。気にしてもついちゃうもんはついちゃうのだから。。
 
 そういえば、昔よく、みんながこんなことを言っていた。フランスは水が硬いから、おばあちゃんになった時、足首に石が溜まって太くなるんだって、と。。危うく信じそうになった。ちなみにそんなことはあるわけがないんだけど。。