2014/11/15

Breton


 フランスって、写真を見ればどの地方なのか大体わかる。北の方は何となく青いイメージ。ブルターニュの食器やテーブルクロスなどのリネン類は、青が基調だ。スペインに近い、南の方は情熱的なオレンジ色のイメージ。アルザス地方は赤くかわいらしい雰囲気で、南仏は黄色やオレンジの花のモチーフが使われていることが多い。これ、と言ってきまりはないはずだけど、その地方独特の家造りやインテリアになっていることも多い。村や町によっては、壁や屋根の色を統一させなければいけなかったり、ということもある。暮らす人々によって、美しい景観や昔からの慣習を守り、伝えることにつながっているのだろう。

 ブルターニュ地方にはBreton(ブルトン)という、古くから伝え継がれたものがある。それは、言葉であったり、そこに暮らす人のことだったり、ブルターニュ地方の文化そのものなのだ。昔からある家を改修しつつ住み続け、昔からある家具は補修を繰り返しながら、大事にしている。決して、捨てたりしない。
 ブルターニュのMarieの実家にあった食器棚は実は昔、ベッドだったそうだ。扉が付いていて、二段になっている。
 時を経ても、生活の一部であることも、100年以上もその家にあることも、何だか不思議で、何よりステキだ。大きさは少し小さくしてあるけれど、ほとんど元の形を残したままらしい。
 新しいものを取り入れつつも、古いものを大切にする、何てステキな習慣なんだろう。

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