2015/01/31

Gini


 Marieの家にどこからともなくやって来て、いつの間にか帰って行く Zini(ジニー)。それがごく自然で普通のことだったので、初めて会った時、きっと親戚の人なんだろうなと思っていた。
 
 ある日、Marieがこう言った。「Ziniは友達の友達だったの」その友達とはもうすっかり会わなくなってしまったのに、Ziniは家族のようになっていた。子供たちにとっては、まるでおじいちゃん。子供たちの送り迎え、Marieが留守の間のごはんの支度から片付けまで、何でもやってしまう。
 そんなZiniは悠々自適なひとり暮らしで、その頃もうすでに仕事はしていなかった。それまで何をしていた人なのか、年齢はいくつだったのか、ほとんどZiniのことを知らないまま、でもいつもMarieや子供たちのそばにいたから、私たちも身近な人だった。亡くなってから、もうすでに3年が経つけど、Ziniは一体何者だったのか、謎のままだ。そんなZiniの住んでいたアパートに今、MarieとDianeは暮らしている。ステキなつながりがうらやましいな。これもフランス人。

 

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