2015/08/17

どこでもドア


 パリで暮らしていた頃、よくいろんなものを拾っていた。机とか椅子とか、何かほしいなぁと思っていると落ちてるんだなぁ、これが。別に探しまわっていたわけでもないのに誰よりも早く見つけてしまう。ちょっとした特技だ、な〜んて。

 でもほんとに、その頃拾って使っていたそれらは、日本のアンティークショップでは信じられないような値段が付いていて、今頃あれがあったなら、なんて想像したりして。。まぁ、とにかくそんなお宝が道に落ちていた。あの頃、どうにもできなかったけど、どうにかしたかったなぁ。
 
 友達のMarie 家族はずいぶん前だけど東京に暮らしていたことがある。1年という短い期間だったけれどMarieもPatrickも日本が気に入り、しばらく住み続けたいと思うようになった。Patrickの仕事の関係で日本にやって来たわけだから、フランスに戻って来いと言われたら戻るしかない。いろいろ模索したけれど手段はなく、結局フランスへ帰って行った。
 しかし、ここで話が終わるわけではない。。気持ちはすっかり日本にあって「絶対に戻ってくるからね〜」と言いつつ、フランスへ帰って行った。というわけで「帰ってくるからこれ、預かっておいて」と電化製品や家具を託された。でも今の家より狭いアパート暮らしで置き場所なんてない。なので、ベランダにきちんと梱包して雨風を防げるようにカバーをし、保管すること半年。。結局、Marieたちは戻って来れず。。どこでもドアがあれば、私もMarieも荷物を持った帰れたのにな。。あっ、そもそもフランスと日本で行き来が簡単にできちゃうな。

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