フランス人はヴァカンスを中心に毎日の暮らしが回っている、と言っても過言ではない。長期の夏休みを取るために働いているようなものだ、とよく言うけれど、あながち間違いではない。ヴァカンス間近になってくるとそわそわ、ワクワクしてくるのだ。
最近では不景気になり、他国や長期の旅行に出かけられなくなった人も多くなってきたようだけど、それでも実家や友達の田舎に行ったり、ずっとパリで過ごしている友達は誰もいない。公園も多く、あんなに緑が多いパリでも、人も多く、あくせく働く忙しさからストレスが溜まるらしい。だから、ヴァカンスが待ち遠しいのだ。
長い休みだから、例えば1週間は旅へ、残りは実家へ帰るって人もけっこういる。普段は散らばってる家族も集まりやすく、そのせいか親戚付き合いもけっこうある。頻繁に会えるからか、いとこ同士も仲が良い。フランス人の友達んちのほとんどがそうだ。そのまた子供たちも仲がよい。
日本だってそんな家もあるだろうけど、中学に上がった頃から子供たちも忙しくなり、そんなこんなで疎遠になっていくものだ。だから、小さい頃にヴァカンスを仲良く過ごしていると友達のようになり、大人になってもその関係は続くものだ。
普段はもちろん名前を呼び合ういとこ同士だけど、SNSなどのメッセージでは “Mon cousin”(モン クザン) ”Ma cousine”(マ クズィンヌ)へ、みたいな書き出しで始まることが多い。私はこの表現が好きだ。友達みたいだけど家族なんだ、って確認してるみたいだ。
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