2015/12/27

ポチのこと


 さて、今日もポチのこと。パリのアパートの中庭で拾ったとき、やせ細って汚れていた。アパートの住人たちにかわいがってもらっていたから、かわいそうな感じはなかったけれど、誰もいなくなるとさみしそうな顔をするのを見て、連れて帰ろうと思ったのだ。元々、人なつこくて、部屋で一緒に暮らし始めても何も困ることはなかった。ずいぶん前から一緒に暮らしていたかのようなそんな落ち着きようだった。

 ほどなくして、ポチが痒そうにしている姿を見かけた。蚤だ。薬をつけても蚤用シャンプーで洗っても全然減る兆しがなく、結局ヒマを見つけては潰す作業に明け暮れた。それはそれは地味な作業でどこまでやったのか、いつ終わるのかが読めず、途方に暮れた。唯一の救いはポチがイライラすることなく、時々痒そうにしてカリカリと掻いている姿がかわいかったこと。後ろ足で顔の辺りを掻こうとするのだけれど、太りすぎていて全く足が届かない。でも、掻きたいのに掻けないのはかわいそうだから代わりに掻いてあげると、足だけは宙で動いていて、自分で掻いてるかのように気持ちよさそうにするのだ。それがかわいくて仕方なかった。
 その年、パリでネコの蚤が流行っていたらしいけど、ポチの忍耐と地道な作業であっという間に蚤はいなくなり、ほっとしたな。

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