2014/12/03

階段なし


 フランスではMarchéに行く時、かごを持って行くか、コロコロッと転がすカートを持って行く。かごはあまり重くなってしまうと持ち歩くのが大変だから、大量に買う時はカートのほうが便利だ。
 しかし、フランスの石畳の道はカートが飛び跳ねてまっすぐ進まないし、車の部分が故障しやすい。一軒家やエレべーターのあるアパートでは、 カートを運ぶのも大変ではないけど、エレベーターのないアパートだと。。
 
 フランスに暮らしていた頃、3階に住んでいた。フランス式に言うと3階、でも日本で言うところの4階。フランスでは1階のことを”rez-de-chaussée(レッド ショセ)と言い、2階が”premier étage”(プルミエ エタージュ)と言う。プルミエとは1という意味だから、フランスでは、2階が1階ということになる。ちなみに 3階は”deuxième étage”(ドゥージエム エタージュ)『2階』、その後も1階ずつズレていることになる。
 ウチですら、カートや荷物を運ぶのが、それはそれは大変だった。スーツケースなんか持って上がるのを想像するだけでゾッとする。フランスでの引っ越しはほんとに大変だ。細かく何回にも分けて、ダンボール箱を運ぶ作業は正直疲れる。大きなものや重たいものはクレーンで持ち上げて、窓から入れてしまう。階段がせまいと入らないし、もしエレベーターがあったとしても古くて狭いものがほとんどなので、役に立たない。そう、基本的に窓より大きいものは家の中にはない。大きいものは組み立てるものだけだ。
 
 友達は日本でいうところの7階に住んでいた、それもエレベーターなし。。階段を下りて忘れ物に気付いても、取りに戻る気力は出ないと言っていた。楽しかった旅行から戻ってくると一気に現実に引き戻される。いくらなんでも、女の子が20kgのスーツケースを7階まで持って上がるのは無理だ。というわけで、中身を取り出して何回かに分けて運ぶと言っていた。それもいやだな〜。仕方ないとは言え、何往復かに疲れるし、下に残した荷物が気になるし、面倒くさいこと、この上ない。

Aucun commentaire:

Enregistrer un commentaire