2014/12/05

コード番号


 フランスのアパートの入り口は、何桁かのコード番号を押すと開くようになっている。あまりにも古いアパートが多いので、気にも留めていなかったけれど、実はオートロックってことだ。昼間は、一カ所のボタンだけを押せばいいところがほとんどだけど、夜は番号を押さなければ開かないようになっている。そのコードがわからなければ、中には入れない。アパートにもよるけれど、入るともうひとつ入り口があり、部屋のボタンを押して開けてもらうようになっている。友達の家を訪れる時は、外のコード番号を聞いておかなければ入ることができない。

 まだ、携帯電話が普及してない頃のことだ。友達の家に夕食にお呼ばれしたはいいけど、いくらコードを押しても、扉が開かない。以前聞いていたコード番号が変わってしまっていたのだ。番号を教えたと思っていたのか、つい教えるのを忘れてしまったのか、とにかく扉が開かない。仕方がないので、外で待つことしばらく。誰も出もしなければ、入りもしない。。これじゃ、埒が明かないと電話をかけることにした。
 前にも書いたように、その頃、電話ボックスには必ず誰かいた。そして、フランス人、誰もが長電話だ。今でこそ、携帯電話を持っている人がほとんどだけど、その頃、無人の電話ボックスを見たことがほとんどないというくらい、いつも誰かがいた。探せど探せど、電話の空きがない。ちょっと焦ってきた。。仕方なく、またアパートの前に戻るとたまたま、扉が開いた。急いで入れてもらい、友達にちょっと文句。「コード番号が変わったなら教えておいてよ〜。大変だったんだから」「ごめん、ごめん」今は携帯電話があるから大丈夫だけど。。

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