2014/12/08

反抗期


 最近、よく聞かれること、17歳になった息子に反抗期はないのかと。。今までもなかったし、たぶんこれからもないだろうと思う。息子曰く「なぜ、反抗期がなければいけないのか。時間の無駄だし、意味がわからない」と。日本では、思春期頃にこの道を通らなければ、子供の成長にとってよくないと思っている大人が多すぎる。いい子を演じているか、もしくは親が押さえつけているか。そんなことはない。フランスの子供たちを見ていれば、そんなことは一目瞭然だ。

 フランスには反抗期という概念はない。12歳の頃まではどこへ行くのも常に親と一緒。少しずつ、自分の世界が広がり、高校生になるとヴァカンスを友達と過ごしたり、週末、時には夜も出かけるようになる。けれど、家族ともヴァカンスを過ごすし、クリスマスやお誕生日、大事な日には家族と過ごす。自分の世界と家族と共有する世界をうまく過ごせているからよいのだと思う。
 それに、フランスの子供たちは、幼い頃から自分の意見を言い、家族と議論を交わす。自分を主張したとしても、基本的に親に歯向かうことはない。もちろん、年頃になってくると口数も減ってくるし、言い返すこともあるけれど、それは反抗ではなく、それを引きずることもない。そんな光景をフランスの友達の家で見てきた息子は、意見や反論することはあっても引きずることもなければ、それが続くこともない。
 
 ひと月ほど前、息子がこんなことを言ってきた。「年末に友達数人と一泊で、スノボーしに行く話が出ている」と。「行く暇なんてあるの?」「部活終了後、29日午後から30日の夕方までには帰ってくる」「そうなんだ」とだけ返事しておいた。つい2日ほど前「やっぱり、行くのやめた。慌ただしいし」「けがの心配のない楽しいことは他にもいっぱいあるし、進路の決まった後、存分に行けばいいんじゃない」サッカーをやっている息子、練習や試合でケガするならまだしも、スノボーでケガなんてしたら目も当てられない。本人、そこまで考えたかどうかは定かではないけど。。だんだんと大人になってきている。
 反抗期がなくても、ちゃんとした大人もたくさんいる。フランスの友達んちは、大きくなってもずっと仲良しだ。みんな、心配しなくても大丈夫よ。

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