2015/08/15

表札


 私は店の名前や通り名を覚えるのが苦手だ。言い訳すれば苦手というより、たぶんあまり覚える気がないのだ。でも自分自身はほとんど困らない。場所さえ覚えていればまた行くこともできるし、住所さえわかっていれば最近では携帯電話のMapで初めての場所でも楽々行き着くことができる。実際、ウチに来る初めてのお客さまも辿り着いてくれる。なんとまぁ、素晴らしい。

 フランスでは、どこでも隈無く通り名がついていて、地図をみれば大抵どこでも行けてしまう。そのかわり、日本と違ってアパート名はついていないし、中に入ってみても郵便受けに名前もなく、どこが誰んちなのかわかりづらい。部屋の入り口にも表札を出していない人がほとんどだから、初めて行くと困惑する。パリに暮らしている頃、アパートで仕事することも多かったから、ウチとすぐわかるようにポチの写真を貼り付けて目印にしていた。

 多くの友達は一軒家に暮らしているから、家自体が目印になって覚えやすい。でも郊外のアパートに住む Elianeのところに行くとき、その年の一度目はちょっと自信がない。道順は大丈夫。もう、そこに20年以上暮らしていて数えきれないぐらい訪れているから、道は目をつむってでも行けそうなくらい完璧だ。建物だって忘れるわけがない。じゃ、何が自信がないかというと。。何階だったかを憶えていないのだ。実は今こうやって書いていても何階かはっきりとはわからない。一階でないことだけは確かだ。うーん、二階か三階。。でも、大丈夫。行けば表札がなくても、たぶんここよね、と勘でわかるから。。

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