2014/11/26

Papier d'arménie



 フランスでは昔からふつうにあって、なのに日本では何だかおしゃれに売られていたりして、びっくりするものがよくある。
 
 Embryolisse(アンブリオリス)という、チューブ式の保湿クリーム。さて、これって、フランスでは街角の薬局とか、スーパーMonoprix(モノプリ)に併設された化粧品売り場にもふつうに売られているものだ。これに似たクリームもいーっぱい出ていて、どれがどれだか、わからなくなりそうなくらいパッケージが似ているものも多い。
 このクリーム、フランス人女性にはなくてはならないもの。乾燥が激しいフランスでは、こんな風なクリームをたっぷりと塗る。ほんとに信じられないくらい大量に出して、顔に隈無くたっぷりと塗るのだ。そんな友達の姿を見つつ、ちょっと興味を持ったのが始まりだった。使い始めると使い勝手がよい。そして、何より安い。フランスだと、1000円ちょっとで買えてしまう。
 その後、みるみるうちに日本のおしゃれ雑誌で取り上げられるようになって、あっという間に有名になった。たぶん、フランス人の友達が使っているのを見た、誰かが紹介して、また誰かが紹介して、と続き、いつの間にか、日本で使う人が多くなっていったのだろう。これには、フランス人もびっくりだ。

 紙のお香もそう。Papier d'arménie(パピエ ダルメニィ)と言われるこれは、小冊子になっていて、切れ目に沿って切り取り、蛇腹の形に折って火を点ける。においもよいけれど、部屋の消臭、殺菌もできるから、フランスの家庭では昔から使われているらしい。昔はいわゆる、金物屋さんに売られている感じだったのだけど、今はセレクトショップとか、雑貨屋さんにも売られている。
 いやー、これはちょっと寂しい。友達が手紙をくれる度に、封筒にひっそりとしのばせてくれていた。ふたりの秘め事みたいでうれしかったのに。。今はみんな知ってるんだもんなぁ。

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