2014/05/24

L'appartement


 昔、とても気になる女優がいた。映画を観るとき、どちらかと言うと、この監督の作品だからという理由で観ることが多いのだが、一時期、ある女優の作品を追いかけていた時期がある。
 Romane Bohringer(ロマーヌ ボーランジェ)というフランス人だ。決して、かわいいとかではないのだが、どこか魅力のある演技派だ。初めて、彼女を観たのは Les Nuits fauves『野生の夜に』という映画だった。この映画の原作、監督、主演の Cyril Collard(シリル コラール)が、映画が完成した翌年に35歳という若さで亡くなったので話題になった。余命を知りながら作った映画として、話題が先行していたのではなかったかと記憶に残っている。そういう状況下にあったからか、出ている俳優陣も迫真の演技だった。ここから、彼女の作品を立て続けに観た。Mina Tannenbaum『ミナ』という映画の切ない友情、ファッションのかわいさも印象に残っているけど、一番のおすすめは L'appartement『アパートメント』という映画だ。好きになった人が親友の彼氏だったという、よくあるストーリーではあるけど、時系列が複雑で、その複雑さがより心情の深さを表現していて、見終わったあと不思議な感覚になる映画だ。一度観ただけでは、きっと理解できないので何度も観たくなる、そんな映画。年を重ねてますます味の出てきた、Vincent Cassel(ヴァンサン カッセル)も出ている。
 
 その頃、パリの劇場前で偶然会ったロマーヌ ボーランジェは思ったよりも小柄で、静かな空気に包まれた人だった。顔も小さくて、顔の横幅が普通の人の半分ほどしかなかった、いやー、ほんとに。

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