2014/07/05

移動パン屋さん


 パリには、Boulangerie(ブランジュリー)がこれでもかというぐらいある。例えていうなら、東京のコンビニくらいの感じだろうか。ちょっと歩くと、また目に入る、そんな感じなのだ。日本の田舎と同じく、フランスの田舎も車がないと生活できない。日本よりも遥かに敷地面積が広いフランスだから、隣の家を探すのすら困難なところもある。
 
 Isabelleの実家はBergerac(ベルジュラック)から車で20分ほどのところにある。隣の家は遥か遠く、あるのは広大な自然だけだ。買い物も大変だ。週末に開かれるMarchéで果物や野菜、チーズを買い、少し離れたスーパーに買い出しに行く。困るのは毎日食べるパン。すぐに固くなってしまうバゲットを買い置きするわけにはいかない。この辺りでは、週に2回、移動パン屋さんがやってくる。車に載せられたパンは出来立て、というわけにはいかないけど、今朝焼いたものを持って来てくれる。特に、高齢者家族にはありがたい存在なのだ。昔、私の住んでいた田舎でも車でパンを売りに来ていた。そのまた、少し前はロバが運んで来ていたのだが、きっと、ここフランスでも昔はそうだったんじゃないかな。移動パン屋さん、小さな村ならではの工夫だ。
 
 ちなみに村に唯一あったCaféは、数年前になくなった。Isabelleの実家から歩ける距離にあり、人口200人ほどの村なのにいつも繁盛していた。さて、今はどんな風になっているんだろう。

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