2014/10/09

武勇伝


 フランスでは、基本的に小学校を卒業するまでは、学校までの送り迎え、友達の家に遊びに行く時の送迎も親の義務だ。子供がひとりで歩くなんてことは禁止されている。働いている親も多いのでシッターさんがお迎えに行くことも。15歳未満の 子供たちだけでの留守番も違法となるので、シッターさんや誰かに頼まなければならない。
 
 Marieの家でも、子供たちが小さい頃は、シッターさんや面倒を見てくれる友達が常にいた。一番上のXavierが大きくなり、子供たちだけで留守を守ることが多くなってきた頃のことだ。Marieが笑いながら私に言った。「Aliceがいたら、何にもこわいものなしね」
 
 ある日、子供たちだけで留守番していた時のこと、呼び鈴が鳴ったそうだ。玄関を出て庭を抜けると、門がある。その頃まだ小さかったDianeが、門の方へ一目散に駆けて行ったらしい。そこまでは、いつもの光景だ。門を開けると、知らない男の人が立っていた。びっくりしたDianeの悲鳴を聞きつけた、若き乙女Aliceがすぐさま駆けつけて、庭に侵入していた見知らぬ男をグイグイ押して追い出し、門を閉めたのだ、と教えてくれた。笑いを堪えながらAliceの武勇伝を話すMarieにつられて、こちらまで笑ってしまったけど、ほんとにこわい話だ。何もなくて、ほんとによかった。
  実は繊細だけど、みんなの前では、逞しいAlice。かっこいい〜。

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