2015/06/16

帰り道


 私が暮らしている頃のパリは危ない地域がたくさんあった。夜はもちろん、昼間でも人通りが少なく治安の悪い地域では、ひとりで歩くのがちょっと怖かった。そんな場所には行きたいお店もほとんどなかったから行く必要もなく、行ったことのない界隈もけっこうあった。でも、毎年のように流行りの界隈が移動していき、おしゃれなお店がひとつできるとそのまわりにどんどんおしゃれなお店が増えていって、今やパリのどこもかしこもおしゃれ〜な感じになっている。地下鉄もそうだ。以前は古い車両が多く、何だか雰囲気も暗い感じだった。郊外へと離れていくにつれて人も減っていき、終点の駅に着く頃には落ち着いて座っていられなくなる。マジでこわい。

 ほとんどのフランス人の友達は郊外の一軒家に暮らしている。フランスの家では7時に夕食に誘われても食事が始まるのは8時を越え、ワインを飲みながらゆっくりと食事を楽しむから、あっという間に時間は過ぎていく。郊外から家路につくのは郊外のうえに夜遅くだから電車の本数も少なく、一本で帰れないから乗り換えにも時間がかかる。なので、いつもお泊まりセットを持って遊びに行く。そんな友達んちがけっこうある。今改めて考えても、なんて恵まれているパリ滞在なのだろう。どうしても帰らなきゃいけない時は後ろ髪を引かれながら、夜道は早歩きで電車では警戒しつつ。。人の多いパリでも静かな郊外でも、やっぱり気をつけなければと慣れている場所でも肝に銘じている。

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