2014/08/26

息子


 パリでお腹の中にいた息子は、3歳の頃から毎年、フランスで過ごした。小学校に上がるまでは季節のよい5月、6月頃に、小学校に上がってからは夏休みのほとんどをフランスで過ごした。
 小さい頃の記憶は 曖昧で、覚えていることもあるけど、記憶がおぼろげなこともあり、いつの年のことなのかとか、頭の中でごちゃごちゃになっているらしい。ちょっと残念だけど、仕方ない。私たちも、時系列がはっきりしないことが多々ある。
 でも、子供の記憶って不思議だ。変なことを覚えていたりする。友達の家で食べたこんなものがおいしかったとか、特別ではないけど、ほんとに素直に感じたままが、ほんとの記憶なのだ。
 気付くと、私たちを通り越して、フランスを違った角度から見ていることに気付く。人それぞれ、フランスに対する想いや好きなところは違う。私はひとり旅でフランスが好きになり、ひとりで暮らし始めて、フランスがフランス人が大好きになった。息子は小さい頃から私たちに連れて行かれ、大きくなったら、どんな風にフランスと向き合うのだろうと思っていた。そんな息子も今日、17回目の誕生日を迎え、ますますフランスが、フランス人が大好きな男子に成長した。ここしばらく、フランスの地を踏んでいないけれど、次にフランスへ戻った時は、きっと今まで以上にフランスを、フランス人を好きになるだろう。その時が今から楽しみだ。

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